心とカラダの体質改膳ナビゲーター・佐々木ひで美さんインタビュー

「頑張る」を手放し、取り戻した家族の絆
―― 現在の位置にたどり着くまでに起きた、最大の試練について教えてください。
自分の学びやビジネスに力を入れ過ぎて私の気持ちやエネルギーが外へと向いてしまったために、家庭が崩壊しそうなほど家族の雰囲気が荒れてしまったことです。
家のことや子供を見る余裕を持てない日々を積み重ねてしまった結果、長女が摂食障害になりかけ学校へも行かれなくなりました。
長女は食事を拒み体力は落ち家の中を移動するのも困難なほどになってしまい、家族のつながりや一人一人の気持ちも崩れてしまって。
家庭がうまくいかない時は、やはり仕事もうまく進みませんでしたね。
―― その状態を、どのように乗り越えられたのですか?
娘が「こんなに毎日辛いのに、なぜ生きなきゃならないの?消えてしまいたい!」とボロボロ泣くのを見て、私はやっと目が覚めました。家族の絆を取り戻して娘の笑顔をもう一度見たいと思い、料理や洗濯など日々当たり前のことを丁寧に見直すことにしたんです。
寂しい思いをしていた娘たちと交換日記を始めたり、日中は長女と自然の中を散歩しながら会話したり。また、好きなことをさせてくれている夫への感謝など、足りていなかった部分を改めました。
そして今まで絶対に外せなかった「頑張ってナンボ」という執着を手放すことにしたんです。
すると子供たちや夫に笑顔が戻り、家庭は徐々に落ち着きを感じられるように。
当初は娘たちに「ママいらない」と受け入れてもらえませんでしたが、長女の体調も上向きになり、修学旅行の代わりに台湾へ母娘二人旅をするなど、これまで以上に仲良し親子になれました。
そして長女の好きなことが「料理」で「食」を学べる学校に進学したいと聞き驚きましたが、とても嬉しく応援したいと思いました。
―― 現在の活動を行った結果、新たに手に入れたものやご自身に何か変化はありましたか?
以前の私は、目標を定めて頑張ることが当たり前だと思い自分を追い詰めてしまうこともあったのですが、今は力を抜けるようになって楽になりました。
頑張るだけではないと娘が体を張って教えてくれたと思っています。
リラックスして自分の良さを発揮すれば自然にうまく進むと身を持って体験しましたね。
子育てにおいても、短所を見直すより長所を伸ばした方が良いということがわかりました。
これからは家族を大切にする時間と、自分の目標に向けて楽しく頑張る時間と、メリハリをつけて進んでいこうと思います。
体と共に「心」にもアプローチしていきたい
―― 最後に、今後の夢を教えてください。
パンや薬膳など「食」を通して家族の笑顔を増やし、食卓がパワースポットとなるような家庭を増やしたいです。
そのためには、自分の心と体をコントロールして良い状態に保てる女性を増やすことが大切。
また将来的には、家族でカフェを経営したいと思っています!!
美味しくて栄養のあるものを食べられ、いろんな人と出会い話をしたりすることで、生きるエネルギーが湧いてくるようなカフェ。
日頃生き辛さを感じている人が“自分らしさ”を取り戻し、日々幸せを実感してのびのび生きるためのきっかけをつくれる場所です。
自然や地球と調和しながら、互いの凹凸を補い合い「みんな生きてる♡みんなで生きてる」を実感できる世の中をつくることが私の夢です。
そこで早速ですが、2019年の年末に『I GIVE …』というイベントを開催。
国連で決められた「SDGs(エスディージーズ)=持続可能な開発目標」も意識しています。
誰かではなく「私」が主語になって、「ギブ & テイク」の先にある「ギブ & ギブ」の関係を築くことで、
一人一人が持っている「いのち」の種を育て、笑顔の花を咲かせられるような土壌作りに携われたら幸せです。
―― 佐々木ひで美さんにとって夢とは。
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