カルトナージュ教室「Salon de Elais」主宰・丸本恭未さんインタビュー

なぜ、あなたは輝きはじめたのですか?
そして物づくりを通して女性たちが自分自身を取り戻せる場を提供したい、そんな思いからカルトナージュ教室をスタートさせました。
気軽にカルトナージュを楽しんでもらいたい。Salon de Elais主宰・丸本恭未さん
―― 現在の主な活動内容について教えていただけますか?
メインとなっているのはカルトナージュ教室「Salon de Elais(サロン・ド・イリアス)」の主宰です。
Elais(イリアス)というのは大切な人たちの頭文字から名付けました。
主には自宅で教えていますが、それ以外に近所の手芸店でもレッスンを行っています。
基本的なレッスン内容はカルトナージュになりますが、生徒さんのご要望に応じてリボンドールやアイシングクッキーなどにも柔軟に対応しています。
―― 教室で教えるほかにはどのような活動をされていますか?
不定期ではありますが、ワークショップの開催やさまざまな分野の方たちとのコラボイベントなども企画しています。
また自分自身も以前バレエを長年やっていてバレエが大好きなのですが、趣味の延長で製作したオリジナルのバレエ雑貨を知り合いにプレゼントしたらすごく喜んでもらえたんです。
それからバレエ教室やイベントなどで作品を紹介・販売する機会も少しずつ増えてきています。
自宅でサロンを開くまでの道のり
―― どのようなきっかけでカルトナージュ教室を始められたのですか?
現在の教室を開いたのは2018年4月ですが、その前からブログ講座を企画するなどして少しずつ自分自身を発信していました。
同時にカルトナージュやシュガークラフトなど趣味を極めながら、独立をふまえて何を軸にしていくか模索していたんです。
最終的にカルトナージュをメインに、女性が自分に戻れるひとときを共有できる場として教室を始めることにしました。
―― 習い事のうちのひとつだったということですか?
はい。カルトナージュは2年ほど前に習い始めました。
その中で、図書館司書時代から本の修理で馴染みのあった紙とボンドを使うカルトナージュは、今後自身の活動のメインとして取り組んでいくのにふさわしいと思ったんです。
もともとインテリアの専門的な勉強をしたこともあり、カルトナージュで使用するファブリックについて知識があったので。
―― 教室を開く前は何かお仕事をされていたのでしょうか?
期限付きの嘱託職員としてトータル10年ほど図書館に勤めていました。
以前から頻繁に図書館を利用していたのですが、実際にそこで働いてみたいと思うようになったんですね。
誰かの夢や一歩を踏み出すきっかけをくれる1冊を探す手伝いができれば、という思いで図書館員としてのお仕事を始めました。
―― 図書館時代には出産を経験されているんですね?
はい。でも出産を機に一旦仕事は辞めざるを得ませんでした。
それから再度試験を受けて職場復帰しましたが、子育てとの両立にも色々と困難を感じる日々が続きました。
そんな中で、徐々に働き方や職場のシステムについて考えさせられることが多くなりました。
―― 女性ということが理由で活躍しにくい状況だったんでしょうか?
やはり男性社会なのかな、という印象は否めませんでした。
行政下の職場で期限付き職員という立場もあり、度々行われる試験にチャレンジし続けても、なかなかキャリアアップにつながらないという厳しい現実にも直面しました。
雇われるという形態にこだわった働き方への疑問や、仕事における限界を感じ始めたころ、図書館で本との出会いをサポートする側から、自分自身が誰かのチャレンジや勇気を後押しできる存在になりたいと思うようになったんです。
ある本との出会いで再び夢を追うことに
―― 現在まで活動されてきた中で転機となる出会いやできごとがあれば教えてください。
パウロ・コエーリョ著の『アルケミスト』には生き方のヒントをもらいました。
また仕事と子育てとの両立など現実に追われて自分の夢を忘れかけていたころ、ワークライフスタイリスト・宮本佳実さんの『可愛いままで1000万円』という本に出会い、「女性でこんなふうに活躍している人がいるんだ」と衝撃を受けました。
―― 本との出会いが一歩を踏み出すきっかけになったんですね?
女性は境遇が変わっても年齢を重ねても自分の理想に近づくことができるということにあらためて気づかされ、それから少しずつ自分磨きにもお金を使うようになりましたね。
また自分らしく活躍されているさまざまなサロネーゼの方々とも交流するようになり、多くのことを参考にさせていただきました。
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