こどもだけの料理教室「ゆめつぼ」代表・管理栄養士/大坪さやかさんインタビュー

こども料理教室「ゆめつぼ」で料理講師をしながら、「食卓リョウリスト協会」を設立し、食育の大切さを世に伝える活動をしているシャイニスタNo.059の大坪さやかさん。 数回の転職をしながら、現在の活動に至るまでの長い道のりや、食育に対する想いを伺いました。
シャイニスタ
シャイニスタNo059 大坪さやか

なぜ、あなたは輝きはじめたのですか?

行政や健診機関、そして医療少年院で栄養指導や食育を行う中で、伝わらないもどかしさに悩んでいました。
でも、医療少年院でお菓子作りの簡単な調理実習をしたときに、楽しそうに料理をする子どもたちの姿を見て、言葉だけで伝えるのではなく料理を作る感動や、みんなで食べる楽しさを実際に体験してもらうことの大切さを知ったんです。

大坪さやか

子どもに自信と夢を与える料理教室「ゆめつぼ」代表・大坪さやかさん

―― 現在の活動について教えてください。

こども料理教室「ゆめつぼ」と、こども料理教室を開きたい方に向けて「食卓リョウリスト協会」を運営。
健康的な食生活を伝える食卓リョウリストという肩書を広めるために頑張っています。
大坪さやか 01

また、最近妊婦さん向けの料理教室をはじめました。
妊婦さん向けの料理教室ってネットで検索しても一部の行政がやっている教室があるだけで、それ以外がなかなか無いんです。
需要はあるはずという思いがあったので、自分で開くことを決めました。

―― 料理教室「ゆめつぼ」の名前の由来はなんですか?

子どもたちには夢を叶えられるようになって欲しいと1番に思ったんです。
だから「ゆめ」を使って、文字は子どもでも読みやすいひらがなに。
そこに、自分の名前から「つぼ」をつけました。

大坪の「つぼ」って小さいときから嫌いだったんですが、それをあえてつけることで、苦手な部分や短所も大事にしていこうという意味を込めています。
ブログのタイトルも「食育のつぼ」にするくらい、今では「つぼ」が好きになりました。

―― こども料理教室「ゆめつぼ」はどこで開催されているのでしょうか?

今は自宅の一室で開催しています。
仕事を辞めて料理教室をやっていこうと思ったときに、借りた一戸建てです。

大坪さやか 02
1階のリビング台所を料理教室にして、2階を住居として使用していますが子どもが生まれて手狭になってきたので、来年度は店舗を借りて、場所を移動する予定です。

―― 教室の内容について教えて下さい。

健康的な和食料理を基本とし、子どもたちがお家で作れることを目標としたレッスン内容となっています。
料理をつくるだけでなく、食に関する知識や献立の組み合わせなど、教育という形を重視しているところが特徴ですね。

大坪さやか 03

教室は2018年の3月まで、1日1回の月8回で開催していたんですが、4月からは午前午後の2部制にして、月4回の計8回で開催しています。

現在、生徒数は50人程ですがメニューは月替わりなので、半分が毎月来てくれている生徒、残り半分は不定期で参加している生徒となります。
中には1時間以上かけて、わざわざ来てくれている子もいます。

―― その他に何か活動されていますか?

依頼があれば、講演会などもしています。
行政の栄養士さんや、食育関係者向けの勉強会などに何回か呼んでいただきました。
今までは依頼を待っていたんですが、これからは自分で積極的に発信していこうと思っています。
リョウリストも絡めて同時に発信していきたいですね。

数回の転職と、医療少年院での苦悩

―― 管理栄養士になろうと思ったきっかけはなんですか?

中学の頃から、健康情報などに興味があったんですが、テレビとか雑誌の情報って何が正しいか分からないと感じていたんです。
だから、私が勉強してみんなに伝えていきたくて、一番大切なのは食だと思い、管理栄養士を目指しました。

大坪さやか 04

当時は病院の管理栄養士が人気で、病院に就職を希望する人が周りには多くいました。
でも、入院されている方の食事は、カロリーや塩分など制限が多くて、病気になったことで突然質素な食事を強いられる状況なんです。

そんな生活をしなくていいように、私は病気になる前にできる「一次予防」に関わる管理栄養士になりたいと思っていました。
そして実行できると感じたのが行政だったんです。

―― それで行政で働き始めたんですね。

国の施設である、地方公共団体の管理栄養士が食育を行っていたので、地元の市役所に勤めました。
でも、教室を開いても同じ人が参加することが多く、イメージしていた活動と違っていたんです。
もっと多くの人に関わり、伝えたいと思っていたので、理想の形を求めて2年で転職を決めました。

その後、健康上で一番問題のある世代はメタボリックシンドロームに悩む人達だと思い、健診機関に問合せたところ、求人募集があったので応募。
念願の栄養指導ができるようになりました。

大坪さやか 05

しかし対象となる方々は、忙しくて食事の優先順位が下がっていたり、運動不足だったりと私の指導だけでは改善は難しいと感じました。
さらに大人の方は頑固なので、指導内容を素直に信じてもらえないことも。

その経験から、改めて幼い頃からの食育が大事だという想いが強くなり、2回目の転職活動を始めました。

―― 次の転職先はどこにされたんですか?

小学校の管理栄養士が思いついたのですが、私が大学を卒業してから、栄養教諭という資格が出来てしまい、管理栄養士の資格だけでは働けなかったんです。

大学に行き直すか考えながらも求人を探していたら、たまたま医療少年院の求人募集を見つけました。

正直、少年院に対してあまり良いイメージがなかったので悩んだんですが、調べてみると家庭環境が複雑で、罪を犯してしまった子が行くところだと知り、そういう家庭環境の子は食育の機会もなく食生活も乱れしまっているのではないか、食育が一番必要なのは少年院の子ども達なのかもしれないと、働くことを決めました。

でも実際に働いてみると、少年院では食育が全然意識されていなくて、ゼロからのスタートという状態。
私がいたのは、医療少年院という病院の機能を持っているので、管理栄養士を雇っていますが、他の少年院には管理栄養士がいないんです。

そんな中、食に対する意識を高めるために活動を始めたのですが、理解してくれる人が少なく苦しい思いもしました。
それでも諦めなかった結果、30分~1時間ほど授業を受け持つことに。

また、入院してきた少年全員に生活習慣や、1日にどれくらいお菓子を食べていたかという食習慣にかんしてのアンケートを取ったんです。
すると、スナック菓子2~3袋、炭酸飲料1リットル、2リットルと書いている子が、何人もいて。
冗談だろうと思ったんですが、よく知っている方に聞いてみたら、実際に彼らはそういう食生活を送っていると言われました。

―― それは驚きですね。

そうなんです。
そこで、嗜好品の摂り方の授業を行いました。
はじめは真剣に聞いてくれていたんですが、最後にある子が、「でも私やっぱりお菓子食べたい」って言いだして。

大坪さやか 06

この子たちには、伝わらないのかな?難しいなって感じ、私たちの食育や、栄養指導ってすごく無力だなと思うようになりました。

そんなとき、たまたま院内で育てたさつまいもで、お菓子を作ることになり、簡単な調理実習をしたんです。
そのとき、子どもたちが楽しそうに料理していたのが印象的でした。

結構知能の低い子も多いんですが、全員が参加できて楽しそうにしている姿を見て、「あ、これだ」と思ったんです。
あれこれ難しいことを言葉で伝えるのではなく、実際に健康的な食事を作れるようになることが大切なんだと。

さっそく実習を行いたいと思いましたが、少年院では使える調理器具など、いろいろな制約があり限界を感じるようになりました。
また、少年たちは病気の治療や勉強など、やることが色々あり、先生も忙しいため新しいことをはじめる雰囲気では無かったんです。

医師でもある院長は食育の大切さに関して理解があり、自ら食育に関して動いてくれていたのですが、なかなか前に進まず、そこでまた転職を考えはじめました。

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この記事のシャイニスタ

大坪 さやか
家事・育児・仕事など、毎日おつかれさまです。料理は、家族(子どもや夫)に任せて、もっと休憩できたらいいなと思います。
シャイニスタNo059 大坪さやか
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