司会者/講師・谷澤明子さんインタビュー

女性社長の言葉が人生の転機に
── これまでの活動の中で転機となった出来事は何ですか。
司会者として復帰するご縁があって、スタッフエルクに所属しました。
そこで出会った女性社長に大変成長させていただきました。
実は、出産する前は仕事を理由に家庭はおろそかになっていました。
復帰してからも家庭と仕事と幼稚園の役員とうまく切り替えができなくて、イライラする日が続きました。
そんな時、社長から「家庭をおろそかにしてはいけない。何のために仕事しているの?園の役員が忙しいは言い訳。仕事の合間に出来るでしょ。私もやってきたよ。全て完璧にしようと思わず、その都度優先順位をつけて。出来るはず!」と言われました。
その言葉を聞いてはっとしました。
忙しい自分に言い訳して甘えていたんですよね。
その言葉を聞き、もちろん仕事はプロとしてきっちりする事は当たり前。
しんどい時には、「大丈夫!余裕・余裕」と心で思いながら取り組みました。
結局は気の持ちようってことですね。
── その出会いによって、谷澤さん自身にどんな変化がありましたか。
冠婚葬祭、それぞれ事務所に所属しているのですが、性格が変わった…人生が変わったといっても過言ではありません。
スタッフ・エルクの渡辺社長、グレースキャリアの藤之原社長、共に所属司会者をとても大切にしてくれます。
家庭が一番と、どんなに忙しくても学校行事を優先してくれました。
子どものいる私が司会者を続けられるのは、両事務所社長のおかげです。そのご恩は忘れず、繁忙期はいつもより仕事を多く受ける、見えない信頼関係が築けているような気持ちがしています。
また、子育ての先輩としてアドバイスをいただくなど、仕事をしていても母親であることを自覚させてもらっています。
── では、これまでの活動の中で最大の試練はどんなことでしたか?
自信を持つことです。
司会をするときも、講座をするときも自信を持って堂々とするということがなかなか…つい不安さが出てきてしまいます。
マナーを身につけることで少し自信は持てるようになったと思っていますが、毎回試練ですね。
気持ちを切り替えて不安を外に出さないように心がけています。
マナーは人のためではなく自分のためにある
── どういった年齢層の方に教えているのですか?
マナーに興味を持っていらっしゃる年齢層は様々です。
先日、和食のマナーの講座をしましたが、30代〜50代の方が参加されました。
大学では、ビジネスマナーや秘書検定対策講座を教えています。
秘書検定は、社会人としての一般常識が全て含まれていますので就職活動を控えた学生が資格取得のため勉強しています。
── 普段の生活の所作からビジネスに関することまで、幅が広いんですね。
そうなんです。
マナーって堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、普段の生活にもメリハリがつき、自分の中に一本線が通るというか、私自身の生活にも大変役に立っています。
── 今までの活動を経て、谷澤さんが手に入れられたものは何でしょうか。
ポジティブシンキングです。
マナーを学び始めたころの話ですが、「人に気を遣わせるのはマナーではない」と教わりました。
「間違えている人がいても、時と場合によってはその人に合わせるのがマナー」「人に恥をかかせたら、マナー知りのマナー知らず」だと言われました。
マナーは、自分のためにあるものだという話に大変共感して、心の持ちようが変わりました。
くよくよと悩まなくなり、色々な事に腹を立てる事も少なくなってきたように思います。
マナーを伝えてみんなを幸せに
── 最後に、今後の「夢」についてお聞かせください。
生涯現役で働くことです。
女性の生涯学習を目的としたボランティア団体「コスモジャパン関西」の皆様との出会いが講師を目指すきっかけにもなりました。
「コスモスジャパン関西」は、カナダ在住の大河内南穂子先生主宰のボランティア団体です。
私が仕事を復帰する際に、大河内先生にコーチングを受けたことがきっかけとなり、関西グループに所属しました。何か人の役に立つボランティア活動をしかったんです。
何事も前向きに考える=ポジティブシンキングを教えてくださったのも大河内先生です。
代表に就任して3年目になりますが、まだまだ…毎回勉強です。
いつも温かく見守ってくださり、フォローいただいています。
皆様との出会いは、私の財産だと思っています。
── 他に具体的に何か考えていらっしゃることはありますか?
将来的には子どもたちにもマナーを教えたいと思っています。
いじめなど根深い問題も耳にしますし、何か役に立てないかと。
マナーを伝えることで、沢山の方々が幸せな気持ちになるのが願いです。
── 谷澤明子さんにとって夢とは
撮影/松浦静香
取材・文/Sachie Kawamoto
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