NPO法人ママの働き方応援隊代表/合田三奈子さんインタビュー

なぜ、あなたは輝きはじめたのですか?
実際に活動をし始めてみたらとても楽しくて、合田三奈子という一人の人間として認めてもらえることが嬉しく、社会と繋がることで自信を持つようになりました。
子どもがいるから出来る仕事がある!人と人を繋ぐ、合田三奈子さんの2つの活動
── 現在の活動内容について教えていただけますか。
全国約2,000人の子育て中のお母さんが参画している団体、「NPO法人ママの働き方応援隊」の代表をしています。
そして、神戸・新長田の六間道(ろっけんみち)3丁目商店街内で、「r3(アールサン)」という多世代のレンタルコミュニティスペースを、夫婦で運営しています。
── まずは、「NPO法人ママの働き方応援隊」についての具体的な活動を教えてください。
結婚・出産を機に「子育てに専念したい」と思って仕事を辞めた女性は、家庭に入って社会との接点が薄くなると、疎外感を感じやすくなってしまいます。
そういったお母さんたちが、子どもを保育所などに預けるのではなく、子どもと一緒に働ける場所を作り出しています。
例えば、0歳から3歳の子どもを持つママが、親子で地域の小・中学校などの教育機関へ行き、赤ちゃんが先生になって授業をする「赤ちゃん先生」という仕事場の提供をしています。
── 「赤ちゃん先生」は、どんな授業をするんですか?
小学校や中学校でのいじめや自殺の話題はよく聞きますよね。
そこで、子どもたちに命の大切さを言葉で教えるのではなく、赤ちゃんに直接触れてもらったり、お母さんとの関係性を見てもらったりすることが主な授業内容です。
そんな親子の姿をみて、「自分もこうやってお母さんにお世話してもらったのかな」「隣にいる友達もこうやって大事に育てられたんだな」と感じてもらうことで、自分や周りの人の命の大切さに気づくことができると思うんです。
赤ちゃん先生の授業を経験した生徒たちは自己肯定感が高まり、いじめや自殺防止にも繋がってくれると考えています。
このように、「子どもと一緒にいるからこそできる仕事」を作り出すのが、NPO法人ママの働き方応援隊の主な活動。
日本全国にメンバーがいて、それぞれが住む地域と繋がっているので、親子にとっては数年後に通うであろう、小・中学校に出向いて授業を行う形となります。
── それでは、「r3(アールサン)」の活動内容についても教えていただけますか。
「r3(アールサン)」はレンタルコミュニティスペースなので、人が集まってワクワクすることができる場所、人と人が繋がる場所として提供しています。
入口すぐのキッチンスペースは、日替わりでレンタルされていてるので、カフェを運営するスタッフさんは日替わり。
また、別の一角はレンタルオフィスとして活用するなど、同時進行で空間をシェアしてもらえるように運営しています。
子どもを預けずにできる仕事との出会い
── 現在の活動をはじめる前も、ずっとお仕事はされていたんですか。
小学校2年生から社会人までバレーボールを続けていて、実業団に入っていました。
実業団時代は、夕方5時までは仕事をして、そのあと夜9時くらいまで練習するというのが日常でした。
そして、実業団を辞めてからは、5年間アパレルの店長として働きながら、掛け持ちでバーテンダーとしても働いていました。
その後、結婚・出産をきっかけに専業主婦になったんですが、長男が1歳7ヶ月の時に資格を取ってフィットネスインストラクターを始めました。
── どのような経緯で、フィットネスインストラクターを始めることになったのでしょうか。
今、私には4人の子どもがいるんですが、最初の子どもを妊娠してお腹が大きくなった頃、時間を持て余すようになったんです。
そしたら夫に、「ちょっと身体を動かすことをしてみたら?」と言われて。
ちょうど近所でマタニティプールの教室が開催されていたので、行ってみることにしました。
そこで出会った私と同じマタニティママに、「将来はどんなことがしたいの?」と聞かれ、「身体を動かすようなことがしたいかな」と、ボソッと答えました。
すると、「じゃあ、気の合いそうな人を紹介するね」と言われ、なんとその3日後にフィットネスインストラクターの方を紹介してくれたんです。
そのフィットネスインストラクターの方は当時60歳ぐらいだったんですが、何十年も続けてきた自分のライフスタイルでもあるフィットネスが仕事になっていて。
いつまでも若く、元気でいられるインストラクターの仕事に魅力を感じるようになりました。
そして、その方は何かに誘ってくれる時、いつも子ども同伴での参加を促してくれたので、自分自身も子どもを連れてフィットネスインストラクターを始めるようになり、それがいつの間にか仕事になっていきました。
今ではほぼ趣味のような活動ですが、介護施設や保育園、子育て支援に関する依頼などで、月2〜3回ほどは続けています。
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この記事のシャイニスタ

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