都あきこさん シャイニスタNo.014

シャイニスタNo.014の都あきこさんは、エッセイ漫画家・イラストレーターの活動のみならず、大学講師・ヨガ講師などとしても幅広く活躍中。 活動をはじめたきっかけや、現在の活動について伺った中で見えてきた、ポジティブな行動力に注目です。
シャイニスタ
都 あきこ
都 あきこ (みやこ あきこ)
エッセイ漫画家/イラストレーター
シャイニスタNo.014 都あきこ

なぜ、あなたは輝きはじめたのですか?

妊娠・夫の金沢への転勤をきっかけに、仕事への情熱半ばで東京をさることに。
妻として母として暮らす中で、社会から閉ざされたような気持ちになり、自分のアイデンティティを失いかけてしまいました。

そんな時、金沢市内のこども図書館の館長さんに「ママでもキラキラ輝いている人はいる。やりたいことをやっている人はいるよ」という言葉をかけてもらい、子どもがいるから出来ないことがあると思い込んでいたことに気づいたんです。
そして、結婚前に『世界一周』の夢を叶えるために貯めていたお金で、子連れ旅に出る決意をしました。

都あきこ

生活に新たな価値観を与える!エッセイ漫画家・イラストレーターの都あきこさん

── 現在の活動内容について教えてください。

主にエッセイ漫画家とイラストレーターとして活動をしています。
そして1年前から、甲南女子大学文学部メディア表現学科の非常勤講師として、コミック制作とキャラクターデザインの指導を始めました。
都あきこ 活動内容01
その他、漫画関係の仕事以外にヨガ講師もしています。
20年前から腰痛がひどくて、わらをもつかむ思いでヨガにたどり着き、勉強をし始めその道を極めていくうちに、ヨガ講師としても活動するようになりました。
現在は神戸の岡本で場所を借り、ヨガ教室を開いています。

── エッセイ漫画やイラストの書籍は、コンスタントに出版されているのですか?

そうですね。日常生活にまつわるエッセイから健康術やサイエンス、ビジネス、広告コミックまで、幅広いジャンルの作品を出版しました。
最近は、専門的で少しとっつきにくいテーマを、「楽しく・わかりやすく」伝えることにも注力しています。
今まさに取り組んでいるのは、最新型AR(拡張現実)絵本と、医学系の「マンガでわかる」書籍です。

イラストレーターとしては、キャラクターやロゴマーク、広告漫画、デジタル絵本などを手掛けています。

まさかの入賞をきっかけにエッセイ漫画家の道へ

都あきこ 取材01
── 現在の活動をはじめたきっかけについて、教えていただけますか。

そもそものきっかけは、21歳のときに「黒潮漫画賞」に入賞したことですね。
実は漫画家志望というわけではなかったんですが、ある時に「書きたい!」という衝動にかられて、イラストと文章を組み合わせた『ブタだったらなんなのさ』という作品を書き上げたんです。
そして、たまたま黒潮漫画賞の募集を見かけ、私が書いていたものが応募既定に当てはまることがわかり、応募することに。
ただし、募集要項の中には「20枚以上で厚紙のもの」という項目があったので、21枚のコピー用紙を厚紙に貼り付けて応募しました。

そしたらなんと、イラストと文章を組み合わせた形が珍しいということで評価され、入賞したんです。

── その作品を書かれたときは、他に仕事をされていたのですか?

広告代理店に勤めていました。家に帰れない、寝る時間もないくらい忙しい毎日を送っていましが、書きたくなると居ても立ってもいられなくなって、徹夜することもありましたね。

賞をいただいてからは会社を辞めて上京し、本格的に独立しました。
最初は「たまごクラブ」や「ひよこクラブ」「CanCam」などの雑誌の小さい挿絵からはじめ、営業にも出向いて仕事の幅を広げていきました。

一変した生活での孤独と大きな転機

都あきこ 取材02
── エッセイ漫画家・イラストレーターとして順調なスタートを切ったようですが、現在の活動を始められて最初にぶつかった壁は何ですか?

『ブタだったらなんなのさ』の書籍化(『パラサイトデブ』として改題。太田出版から発行)も決まり、さぁこれからという時に、状況が一変。
妊娠したことがわかるとともに、夫の金沢転勤が決まり、仕事への情熱半ばで東京をさることになったんです。

その後、私が24歳のときに出産し、金沢での新生活がはじまりました。
当時の金沢はすごく雪が多く、冬は閉ざされた世界。その上、全く知り合いがいない中での子育ては本当に孤独で…。
転勤、核家族、慣れない雪国での暮らしという三重苦を経験し、悩んで体調を崩してしまい、10円ハゲまでできてしまいました。

春になると公園に行くようになり仲の良いママ友もできたんですが、そこでは「○○くんのママ」と呼ばれ、主人の同僚には「○○さんの奥さん」と呼ばれることで、社会から閉ざされた気持ちになってしまったんです。
自分のアイデンティティを失いかけてしまっていたこの時期が、私にとって最初の壁でしたね。

── その壁を、どのようにして乗り越えられたのでしょうか。

その時期に通っていた、金沢市内のこども図書館の館長さんとの出会いが大きな転機となりましたね。
子育ては大好きだったものの、子どもがいることで自分がやりたいことを色々と諦めていたんですが、「ママでもキラキラ輝いている人はいる。やりたいことをやっている人はいるよ。」と言われ、背中を押されました。

そして、今までは出来ない理由を探していたことに気づいたんです。
「まだ子どもが小さいから…」など、何かと出来ない理由ばかりを考えがちだったんですが、子どもが大きくなったら出来るということではないと思うようになり、考え方が大きく変わりました。

2歳の息子との海外二人旅で見つけたもの

都あきこ 取材03
── 転機となった出会いをきっかけに、どのような行動に移したんですか?

結婚前は一人でバックパッカーをしていたほど旅が大好きだったんですが、当時2歳だった子供と二人で、自分で貯めたお金を元手に海外貧乏旅に行くことにしたんです。
私の思いを夫につたえたところ、一切反対することなく、快く送り出してくれたことにも感激しましたね。

旅先の海外では、小さな子連れだとみんな気になるみたいで。
子どもと2人で宿泊した安宿では自然に人が集まって来てくれるなど、本当にたくさんの出会いがあり、この出来事も私の人生にとって大きな転機となりました。
都あきこ 活動内容02
帰国後は、この時の旅について書き記した、『パパ抜き子連れ旅』という書籍として出版しました。

── 独身時代の「一人旅」と「子どもとの二人旅」とでは、まったく違いましたか?

そうですね。バックパッカー時代に味わった旅の有意義さとは違うものでしたが、今までにない新しい発見がたくさんあり、自分が次のステップに進んだことを実感しました。
子連れ旅では、親としての視点で世界を見ることができた上に、若い頃に一人旅で出会った子どもたちと自分の子どもを比較して、昔の旅をも反芻(はんすう)するような振り返りができました。

それに、旅から帰ってきたら子育てにとても前向きになったんです。
育児雑誌で子育てに関する8コマ漫画の連載を開始するなど、仕事の幅も広がりました。

オカン女子大生として最大の試練に直面

都あきこ 取材04
── 活動をはじめてから現在に至るまでの過程で、最大の壁は何でしたか?

私は40歳の時にオカン女子大生として大学に通い始めたんですが、その時は本当にいろいろなことが重なり、かなり大変でしたね。

大学受験にチャレンジすることにしたのは、長男が高校受験のタイミングと同時期だったので、「どっちが希望の学校に受かるか勝負!」といった感じで受験勉強を始めたんです。
自分が受験しておいてなんですが、大学合格を知ったとき、「どうしよう、受かってしまった…」といった気持ちになったのが正直なところでした。

しかもその時期に、夫が会社を辞めて無職になり、気持ちも沈みがちになっていたんです。
その後、大学生の私、高校生と小学生の子供、無職の主人というおかしな家族状況が8ヶ月も続きましたが、不思議と深刻な雰囲気はありませんでした。

── 大変だった時期に、大学へ行きながら仕事も続けていたんでしょうか。

仕事は一切やめなかったので、大学に行きながら仕事も家事もこなしていました。
エッセイ漫画家として「婦人公論」で連載をしていただけでなく、ヨガ講師なども続けていましたね。
さらに、そこに子どもの学校の役員の仕事も重なってしまったので、本当にフル稼働でした。

── そもそも、なぜ大学へ行こうと思ったんですか?

ヨガに関わるようになってから、もっともっと身体の中のことを知りたくなったんです。
勉強会などに参加して勉強を始めましたが、物足りなくなって、大学で生命科学を深く学びたいと思うようになりました。

そして、私は今年の夏に母を亡くしているんですが、その母が癌を患い、長い闘病生活をしていたことも理由のひとつです。
母の病気のことがあったので、生命科学分野の中でも特に「癌細胞」の研究に従事していました。

── さまざまな活動をしながらの大学生活は、やはりかなり大変なものでしたか?

もともと文系なので、白衣を着て実験する毎日に戸惑いみたいなものもありました。
大学では、成績が良くないと希望するラボに入れないので、本当に必死で勉強したんですよ。
「分らないことは、分らないと聞く勇気が大切!」と考え、年齢的なプライドは捨てました。

実験は、子どもと変わらない年齢の先輩に教わりながら行いましたが、失敗ばっかりで。
ところが先輩は、「失敗してくれてありがとう。失敗したことで可能性が1つ消せたから、次の実験がしやすくなる」と言って、感謝してくれたんです。
一歩踏み出したことで、またひとつ違う世界が見えてきたと感じましたね。

最大の試練となった時期ではありましたが、今回は自分で選んだ試練なので楽しいものでした。

大学生活を経て「伝えたい」思いが進化

都あきこ 取材05
── これまでの活動を通して、自身が新たに手に入れたことはありますか?

最初は、身の回りに起きた事実や思いを楽しく伝えたいと書いていましたが、理系の大学に行ってからは科学的根拠を取って正しい情報を伝えたいという気持ちがプラスされました。

その中で生まれたのが、『今日から「菌トレ」!』という、微生物学について書いたものです。
大学の授業で微生物についての講義を聞いたとき、生活に密着していてすごく面白いものだと感じたんです。
主婦ならではの目線で書いた、生物学を身近に感じてもらえる書籍になったと思っていて、うれしいことに日本図書館協会選定図書にも選んでいただきました。

もっと時間を!あふれる好奇心と今後の夢

都あきこ 活動内容03
── 現在は神戸在住とのことですが、神戸に来てから活動の幅は広がりましたか?

10年前に夫の仕事の関係で引っ越してきましたが、今では神戸での人脈も広がりました。
メトロこうべの地下鉄通路の壁画もそうですが、さまざまな仕事をさせていただくようになりました。

都あきこ 活動内容04
神戸のご当地キャラとして生み出した「コベピポ」では、神戸のあまり知られていないところを発信していきたいと考えています。
なんと「コベピポ」シリーズは、神戸土産として神戸市内の数店舗で取り扱いが始まることになりました。

── 新たな目標も生まれたんですね。それでは、最後に今後の「夢」について教えてください。

目の前にテーマはいっぱいあるので、やはり本を書きたいです。
ヨガのことや愛犬のことも書きたいですし、寺歩きが好きなので日本文化のことも書きたいですし、時間はいくらあっても足りません。
私が書くことによって、「あっ、そういう考え方もあったんだ」という、気付きになってもらえたらうれしいですね。

── 都あきこさんにとって夢とは
都あきこさんにとって夢とは

撮影/松浦静香

この記事のシャイニスタ

都 あきこ
エッセイ漫画家/イラストレーター
都 あきこ (みやこ あきこ)
ちょっと見方を変えるだけで、「できない」は「できる」に変わります。
シャイニスタNo.014 都あきこ
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