小宮悦子さん シャイニスタNo.009

株式会社フリーステーションは利用者に愛のある介護サービスを提供し、業界のイメージに変化をもたらしています。 そんな会社の代表取締役であるシャイニスタNo.009の小宮悦子さんに、自ら介護事業を立ち上げたきっかけや現在の活動について伺いました。
シャイニスタ
小宮悦子
小宮悦子 (こみやえつこ)
株式会社フリーステーション 代表取締役
シャイニスタNo.009 小宮悦子

なぜ、あなたは輝きはじめたのですか?

介護の世界で看護師として働き、「介護する側は、面倒を見てあげる立場」「介護される側は、面倒を見ていただく立場」という関係性に違和感を覚えました。
介護を受けるようになると、人生経験を重ねた方が豊かになるというより子ども扱いされているような気になる場面もあり、尊厳がないように感じました。

自分自身が高齢になった時、このような環境に身を置きたいかと考えると、「嫌だな…」と感じる部分があったんです。
そんな業界が変わればいいなと思い、自ら介護事業を立ち上げることを望みはじめました。

小宮悦子

業界イメージを塗り替える!小宮悦子さんがつくる「愛のある介護サービス」

小宮悦子 取材01
利用者の気持ちに寄り添い、愛と誇りのある介護を提供している株式会社フリーステーション。
平成13年にこちらの会社を立ち上げた代表取締役の小宮悦子さんに、介護事業を始めたきっかけや、仕事のやりがいなどについてうかがいました。

介護の世界に足を踏み入れて芽生えた思い

── まず、現在の活動について教えてください。

平成13年に在宅介護事業の株式会社フリーステーションを立ち上げ、代表取締役を務めています。
活動の軸となっている事業は2つあって、ひとつは要介護や要支援認定を受けた方への訪問介護・看護を行う公的支援事業。
もうひとつは要介護かどうかを問わず、暮らし方や食事などの望みに細やかに応え、質の高い生活の手助けをする事業です。

現在は健康事業やコミュニティ事業も視野に入れ、予防医学やアンチエイジングに向けた活動、2本のポールを使って歩行運動をするノルディックウォーク講習会などを開催。
豊能町のデイサービスセンター「ココカラスペース」では、子ども向けの工作コーナーや、ママ向けのネイルコーナーなどが楽しめる「ココカラスペースイベント」を開催したり、毎週金曜日に自然食レストランを営業したりもしています。

── 介護の道を選ばれたのは、何かきっかけがあったのでしょうか?
小宮悦子 取材02
学校を卒業して看護師となり、8年間ずっと手術室に勤務していました。
その頃はまだ育児休暇がなかったので、出産後は3か月の産休が終わるとすぐ現場に戻るか、退職するしか選択肢がありません。
私の場合、産休後に一旦は現場に戻りましたが、やはり以前と同じレベルで仕事をするのは難しく、約1か月後に退職を決めました。

その後、個人病院などに非常勤で勤めたりしたのですが、ある方の紹介で介護に誘われ、やってみようかなという感じで始めたんです。

── 具体的にはどのような仕事ですか?

地域に「在宅介護支援センター」という部署があり、そこに看護師として採用されました。
当時はまだ介護保険がなくて、ケアマネージャーという職業もない時代。
介護する側には「面倒を見てあげる」、介護される方は「見ていただく」というような意識が強く、正直に言うとなじめないところがありました。
自分が高齢者になったら、このような環境のところに来たいかと考えると、嫌だなと強く感じる部分があったんです。
なので、子どもの手が離れたらまた救急に戻るつもりでした。

でも、介護の仕事を長くやっているうちに、逆に業界が変わればいいなと思うようになったんです。

── 自分で介護事業を立ち上げられたのも、それが一番の理由ですか?

そうです。介護の仕事を始めて5〜6年経った頃に介護保険の開始が決まり、民間参入が可能となったので、介護保険開始の翌年、平成13年に大阪の池田市で自分の事業所を立ち上げました。
看護師に加え、ケアマネージャーの資格も生かして活動をしています。

3年ごとに訪れるターニングポイント

小宮悦子 活動内容01

── これまでに転機となった出会いや出来事はありますか?

私の場合、だいたい3年ごとにターニングポイントがあるんです。
まず初めは、起業して3年目にデイサービスを開始しています。
これは、大阪北摂地域の豊能町に、地元のお年寄りにとても人気の喫茶店があると知り、見に行ったことがきっかけです。

現地に行くと確かにお客さんは高齢者ばかりで、オーナーさん曰く、「高齢者には必要な場所だけど、実は大赤字」とのこと。
その地域には小規模のデイサービスがなかったし、私は新しいことを積極的にしたいタイプなので、「ここで小規模のデイサービスをしたい」と話した結果、その場所をお借りできることになり、当社のデイサービス開始につながりました。

また、次の3年後には、訪問看護ステーションを立ち上げています。
もともと看護師なので、いずれ訪問看護もするつもりでしたが、ちょうど行政直営で訪問看護をしていたところが閉まることになり、職員と利用者さんの引受先になってほしいとお話をいただいたんです。
急な話でしたが、これもご縁と考えて、このタイミングで訪問看護を始めました。

仕事を続けるためには「ぶれない」

小宮悦子 取材03

── 事業を始められた時、お子さんは何歳くらいでしたか?

当時、子どもは小学校4年生と中学1年生です。
起業して8年目くらいまでは経営のことなど考えず、ボランティア感覚でやっていて、初めはもっと家にいるつもりでした。
ところが、いざ始めると経営者としての意識が生まれ、家にいる時間はどんどん減ってしまいました。

子どもが小さいときは何かあるたびに家に来てくれていた母が癌になり、父の介護もあったので、しばらくベビーシッターを雇ったり、人に頼んだりと、子どもに迷惑をかけることもありました。
その当時について子どもに尋ねたことがあるんですが、そんな思い出を昔話として笑いつつ、「でも、辞めてほしいと思ったことはない」とのこと。
それはやはり、私自身やりがいをもって働いているのを、子どもが感じてくれていたからだと思います。

子育ても介護もそうですが、「何を軸にするか」が大切です。
アクシデントが起こるたびにそれを軸にしたら、仕事を辞めないといけない、遊びに行くのをやめなければいけないと、どんどん消去法になってしまいます。
なので、私は仕事を続けることを軸として優先し、周りの環境や条件は自分で工夫して変えていきました。
「ぶれない」「やると決めたことの優先順位は絶対変えない」というのは、何かをやり通すうえで大事だと思います。

── 起業時、ご主人の反応はいかがでしたか?

仕事の話は、あまりしないようにしています。
サラリーマンと経営者では仕事について分かり合うのが難しいと思いますし、中途半端に口にして衝突するのは避けたいですから。
うちの場合、それがうまくいっている一番の秘訣かもしれません。

でも、仕事のことを全く話さないわけではないので、最初に事業を始めるときは相談もしましたよ。

事業の転換期に迎えた別れと出会い

小宮悦子 取材04
── これまでに受けた最大の試練は何ですか?

8年前に会社の改革をしていくなかで、仲間との別れを経験したことです。
自宅の空きスペースに小さな事務所を開き、事業を立ち上げた当時からのメンバーで、役員までやってくれた人が辞め、その部下だったメンバー達も辞めてしまいました。

また、これまでのように介護事業だけではなく、健康な人のサポートもしていこうと事業転換を進めると、介護・看護・医療にこだわって仕事をしてきた人も、やはり考え方が違うという理由で辞めていきました。
違うと思いながら我慢を続けてもお互いに不幸なので、受け入れるしかありませんが、それが一番の試練でした。

しかし、こうした形で別れた人も、新たに出会ったキャスト(スタッフ)も含め、これまでに一緒に何かをした人の一人でも欠けていたら、今の私はなかったのかなというくらい、すべての人に大切な縁を感じます。

── 利用者にとって、ケアマネージャーがどんな方かは大変重要です。採用や教育において、意識されていることはありますか?

採用に関して、以前は経験値などを重視していましたが、今はそれより、「もし自分だったらどうして欲しいかを常に考えて行動する」という、私の考えや会社の理念に共感してくれることを最重視しています。
教育に関しては、コミュニケーションの技術も大切ですが、人としての礼儀や魅力、さらに思いやりの心を磨くことに力を入れています。

── 介護分野の働き手として、また経営者として、さまざまな経験を積まれてきなかで感じた、この仕事のやりがいや楽しさについて教えてください。

人が好きであれば、この仕事は何をしても楽しいと思います。
人の役に立つことをして喜んでもらえたらもちろん嬉しいけれど、たとえ喜びの表現がなくても、人が好きであれば、役に立つことをしただけで嬉しいし、楽しむことができます。

また、利用者は人生の先輩なので、いろいろな話を聞くなかで教えられることも多く、それも楽しいところです。

公私の境界線がなくなることで広がる夢

小宮悦子 取材05
── この仕事を続けるなかで、ご自身の変化はありましたか?

当事者意識が強くなり、仕事とか、プライベートとか、そういった言葉で仕切る領域がなくなりました。
自分の生きている時間が全部自分のものになったという感覚は、とても大きな変化です。
ですから、忙しい日が続いてもストレスを感じませんし、自然と私生活が充実します。

── では最後に、今後の夢や目標について教えてください。

今後は活動範囲を大阪の北摂全体に広げ、若い人の育成にも力を入れていきたいと考えています。
また、今は介護事業とヘルスビジネスやコミュニティビジネスを融合させた新しいビジネススタイルを模索中ですが、そのなかで、働く側の可能性を広げていきたいという思いがあります。

私は「とりあえず何でもしてみる派」なので、楽しいと思うことがあれば、何でもしてみたいなとも思っています。
自分の人生の後半戦は、「おもしろいことだけしかしない」と決めましたので、ますます楽しみです。

── 小宮悦子さんにとって夢とは
小宮悦子さんにとって夢とは

この記事のシャイニスタ

小宮悦子
株式会社フリーステーション 代表取締役
小宮悦子 (こみやえつこ)
自分の可能性を信じ続ける!それが一番のアンチエイジングだと思います。
シャイニスタNo.009 小宮悦子
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