栄養満点で美味!ひよこ豆のフムスの食べ方&基本の簡単レシピ

フムスとは
フムスとは、ひよこ豆をすり潰して味付けをしたペースト状の料理で、中東諸国では昔から食べられている伝統的な一品。
パンや野菜と一緒に食べるのが一般的な食べ方です。
味付けには、オリーブオイル、タニヒ(生ごまペースト)、ニンニク、レモン汁、塩が使われます。
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原料となるひよこ豆は古くから地中海沿岸や中東地域を中心に栽培され、重要な栄養源としてさまざまな料理に利用されてきました。
トルコではおよそ7000年前からひよこ豆が栽培されていた記録が残されているほど、歴史のある食物なのです。
近年になりフムスがブームとなっているのは、レディー・ガガやナタリ・ポートマン、アン・ハサウェイなどの名だたる海外セレブ達がダイエット効果を期待できるスーパーフードとして取り入れたことや、映画「セックス・アンド・ザ・シティ2」に登場したことなどがきっかけです。
低カロリーでありながら高タンパクなひよこ豆の栄養価が注目され、ダイエット効果に限らず健康効果や美容効果が期待できるスーパーフードとして話題になっています。
フムスの効果効能
フムスの原料となるひよこ豆の栄養価は高く、タンパク質、ビタミンB群、ミネラル類、食物繊維などが豊富に含まれています。
また、調味料として合わせるオリーブオイルやゴマペーストには悪玉コレステロールを下げる不飽和脂肪酸が含まれ、ひよこ豆と調味料を合わせることで高い健康効果や美容効果が望める料理として注目されているのです。
健康効果や美容効果、ダイエット効果など、さまざまな期待ができるフムスの主な効果効能を紹介します。
健康効果
フムスに含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル類は、イライラや不眠などのストレスを抑え、興奮した神経を鎮めるホルモンを作り出す働きがあります。
疲労回復や夏バテ予防、肩こり解消などの効果があるとされるビタミンB群も豊富。
フムスに混ぜ合わせるオリーブオイルやゴマの栄養素には、不飽和脂肪酸やミネラル類など生活習慣病予防の効果が見込まれる成分が含まれています。
美容効果
フムスに豊富に含まれるビタミン・ミネラル類、イソフラボンなどの栄養素は、肌細胞の新陳代謝を活発にし、新しい肌を作り出す働きを助けます。
爪や髪も美しく保ち、老化防止にも役立つとされる栄養素なのです。
また、フムスに含まれる食物繊維は水に溶けにくい不溶性食物繊維。
腸内で水分を吸収しながら膨張し排便を促すので、便秘解消効果やむくみ解消効果、腸内環境を整える効果などが期待できます。
ダイエット効果
フムスにはタンパク質やビタミン・ミネラル類など、体に必要な栄養素が豊富に含まれているので、ダイエット中に偏りがちな栄養バランスを整えることができます。
必要量のタンパク質を摂取することで満腹感が得られるので腹もちが良く、ダイエット中の空腹感に悩まされることがありません。
カロリーは低いので、1日のうちの1食をフムスに置き換える「置き換えダイエット」として取り入れましょう。
女性特有の症状を軽減
ひよこ豆には、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをするイソフラボンが多く含まれています。
イソフラボンは不足したエストロゲンを補い、過剰に分泌されたエストロゲンを抑え、ホルモンバランスを整える働きがあります。
生理痛や月経前症候群(PMS)、更年期障害など、女性特有の症状の軽減に役立つとされる成分です。
鉄分や葉酸、カルシウムなどのミネラル類も豊富なので、貧血予防や骨粗しょう症予防にもつながります。
摂取の注意点
大豆やピーナッツなどの豆類でアレルギーを起こしたことがある人は、同じ豆類のひよこ豆でもアレルギーを起こす可能性が高まるので注意が必要です。
ひよこ豆の入手方法
フムスの原料となるひよこ豆は乾燥した土壌を好み、高温多湿な日本の風土は栽培地に向いていません。
国内産のひよこ豆の収穫や生ひよこ豆の流通はほとんどありませんが、乾燥タイプのひよこ豆や茹でたひよこ豆の缶詰、レトルトパックが販売されています。
輸入食品を扱っている店やスーパーの乾物コーナー、缶詰コーナーで販売されており、ハラール食品(イスラム法で許された食材)コーナーに陳列されていることも。
近くに取り扱っている店がない場合には、ネット通販でも手軽に購入することができます。
乾燥ひよこ豆の茹で方
お鍋に乾燥豆と水(豆の約5倍の分量)を入れて、常温で8時間水に浸して戻します。
室温が25℃を超える夏場などは常温では傷む場合があるので、お鍋ごと冷蔵庫に8時間入れて戻しましょう。
戻した後は、そのままお鍋を火にかけて茹でるだけ。
柔らかくなるまで20分~30分火にかけます。圧力鍋の場合、加圧時間は約10分です。
火を止めたら茹で汁の中でゆっくりと冷まします。
茹で汁の中で冷ますことで、ひよこ豆から出てしまった栄養素やうま味がゆっくりとひよこ豆に戻り、しっとり感も失われません。
この茹で汁はペースト状に調理する際に、硬さの調節に加えるので捨てずに残しておきましょう。
フムスの作り方
トルコ料理店やエジプト料理店など中東料理を扱うレストランでは、フムスはポピュラーなメニューです。
フムスを初めて食べる人にオススメするのは、まずはお店の料理を味わってみること。
デパ地下などのデリカコーナーでもフムスを販売しているところが増えています。
家庭でも簡単にフムスを作ることができるので、ヒヨコマメと調味料を揃えて手作りしてみましょう。
フムスに加える「タニヒ」とは、焙煎しない生ゴマをペースト状にしたもので、中東料理では一般的な調味料。
日本でなじみの深い「練りゴマ」は、焙煎したゴマを原料としますが、代用品としてタニヒと同じように使うことができます。
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基本のフムス
栄養豊富で1度にたくさん作れるフムスは、大人も子供も家族みんなで楽しむことができる料理。
ペースト状になっているので食の細くなった高齢者にも消化吸収が良く食べやすい一品です。
パンやクラッカーとの相性が良いので、カナッペにしたりサンドイッチにしたりと色々な食べ方を楽しむことができます。パーティーメニューとしても喜ばれます。
材料(4人分)
- 茹でたヒヨコマメ(または水煮缶):400g
- 練りごま(あればタニヒ):大さじ4
- にんにく:1片
- レモン汁:大さじ3
- オリーブオイル:大さじ2
- 塩:小さじ1
- ヒヨコマメの茹で汁(水煮缶の汁):60ml
作り方
- ヒヨコマメ、練りごま、にんにく、レモン汁、オリーブオイルをフードプロセッサーまたはミキサーに入れてペースト状にする
- ペースト状になったら茹で汁を加えて撹拌させ硬さを調節する
- 塩を加えよく混ぜ合わせて完成(お好みで増減)
アレンジレシピ
フムスの味付けや合わせる食材を変えて、アイデア次第でさまざまなアレンジフムスを作ることができます。
基本のフムスを使った簡単アレンジレシピを2品紹介します。
アボカドフムスと生野菜のディップ
フムスにアボカドを加えて混ぜ合わせます。アボカドはペースト状にしたりゴロゴロ感を残したりとお好みでアレンジ可能なディップです。
キュウリやセロリ、ニンジン、ダイコンなど、生野菜スティックと良く合います。
フムスと温野菜のオーブン焼き
お好みの温野菜を耐熱皿に並べ、フムスとチーズをのせてオーブンやトースターで焼いて軽く焦げ目を付けるだけ。
栄養たっぷりで低カロリーの一品です。
フムスの保存方法
フムスを多く作り過ぎた時や作り置きをしたい時に便利な保存方法を紹介します。
冷蔵保存の場合
冷蔵庫での保存期間は2日~3日間。
変色したり風味が落ちたりしてくるので早めに食べ切りましょう。
冷凍保存の場合
冷凍庫での保存期間は1か月ほど。
小分けにしてラップに包んで冷凍する方法や、ジッパー付き保存袋に平らに伸ばして分け目を入れて冷凍する方法が使いやすく便利です。
長期保存したい場合
フムスに調理する前の、茹でたヒヨコ豆の状態でも冷凍保存が可能です。
茹でたヒヨコ豆と茹で汁を一緒に保存容器に入れて冷凍しましょう。
保存期間は2か月~3か月。解凍する場合は、冷蔵庫に移し替えるだけで簡単に解凍することができます。
一度にたくさんのヒヨコ豆を茹でた時にはおすすめの保存方法です。
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