アカモクはスーパー海藻!注目の効果&食感を楽しむ食べ方を紹介

古くから日本各地で食べられてきた海藻のアカモクは、海藻類の中でも特に豊富な栄養素を含んでいるため、スーパーフードとして注目度が高まっています。
豊富な栄養素の中には、花粉症改善やダイエット効果が期待できる成分が多く含まれているのも注目度が高まっているポイント。
味にはクセがなく、どのような料理にも合わせやすい手軽さも人気で、シャキシャキとした食感やネバネバとした食感など、さまざまな食感を楽しむこともできます。
スポンサーリンク
アカモクとは
アカモクは昆布やワカメ、ひじきなどと同じ仲間の海藻です。
日本全国の沿岸の主に浅瀬が適した生息地となり、大きいものでは5メートル〜10メートルになるものも。
アカモクは湯がいたり細かく刻むと強い粘り気が出ますが、このネバネバは生殖器床によるもの。
冬から春にかけては、繁殖するために必要な雌雄の生殖器床が成長する時期です。
成熟した春の時期のアカモクは、特に強いネバネバ食感を楽しむことができます。
アカモクは1年生の海藻で、秋から冬にかけて成長し春に成熟した後、夏には枯れて海面を藻くずとして漂います。
そのため浜辺に大量に漂着したり、養殖網に絡みついたりと邪魔者扱いされることもある海藻なのです。
珍重or邪魔者
日本海側の冬は厳しく、強風と荒波で海藻類が育ちにくい環境です。
そのため秋田、山形、新潟など、日本海側の東北地方では海藻類が希少となります。
そのような厳しい日本海の環境下でも生育できる、強い生命力を持つアカモクは、食用海藻として昔から珍重されてきました。
しかし、昆布やわかめなどの海藻類が豊富な太平洋側では、アカモクは食用とせず厄介者扱い。
養殖施設や刺し網に絡みついたり、漁船やフェリーのスクリューに絡みついたりと、邪魔な藻くずとされ肥料や飼料として使われる程度でした。
ところが近年の健康志向ブームによりアカモクの豊富な栄養成分に注目が集まり、さまざまな健康効果や美容効果があることから「スーパー海藻」として見直されているのです。
アカモクの効果・効能
アカモクには、体に必要な栄養素であるカルシウム・マグネシウム・鉄などのミネラル類や、生活習慣病を予防するフコイダン、代謝をアップさせるフコキサンチン、抗酸化作用のあるポリフェノール、骨粗しょう症を予防するビタミンKなど、豊富な栄養素を含んでいます。
同じ海藻類のワカメや昆布よりもこれらの栄養素の含有量は多く、しかも低カロリーであることから、健康効果やダイエット効果の高い海藻として注目されています。
花粉症改善効果
アカモクに含まれる「フコイダン」は、花粉症改善効果が期待できることがわかり研究が進められています。
花粉症などのアレルギー反応は、腸内の免疫細胞が過剰に反応してしまうために起こるもの。
フコイダンは腸内の過剰反応を抑える働きを促進させ、アレルギー症状を改善する効果が見込めるのです。
食物繊維の一種であるフコイダンは、花粉症改善効果の他にも生活習慣病予防、抗がん作用、免疫力アップなど、さまざまな健康効果が望めるとされており健康食品として人気です。
アカモクのネバネバとした粘り気はフコイダンによるもので、他の海藻類と比べてアカモクは
フコイダンの含有量が多く、とても強い粘り気があります。
花粉症改善効果を期待するためのアカモク摂取量は、1日に0.3g。この重量は鶏の羽1枚程度なので小皿に1杯分で十分です。
負担のない量なので毎日、継続して摂取しましょう。
ダイエット効果
アカモクに含まれる「フコキサンチン」という成分は、ダイエット効果が期待できるとされています。
フコキサンチンは、脂肪を燃焼させる褐色脂肪細胞の働きを高め、代謝をアップさせてくれます。
アカモクは他の海藻類よりフコキサンチンの含有量が多く、より高いダイエット効果が期待できます。
ダイエット効果を得るためのアカモク摂取量は、1日に10g。
これは大皿に1杯程度なので、3食に分ければ摂取しやすい量になります。
このフコキサンチンは体内に蓄積しておくことができず、摂取後1日で消失してしまいます。
ダイエット効果を持続させるためには、毎日、継続して摂取しましょう。
アカモクの購入方法
アカモクが旬の時期は3月〜5月頃。
旬の時期の若く柔らかい新芽は、苦味も少なく美味しく食べることができます。
花粉症改善効果が望めるフコイダンや、ダイエット効果が望めるフコキサンチンの含有量は、旬の時期が最も多くなります。
しかし生のアカモクの流通範囲は限られ、収穫地に近い沿岸部の漁港や市場などがある地域がメイン。
地域によっては邪魔者扱いをされていたアカモクがスーパーフードとして注目されるようになり、水産加工品として出荷する漁業関係者が増えています。
今後は近所のスーパーなどの店舗でも目にする機会が増えることも期待できます。
使いやすく保存のきく乾燥タイプのアカモクは、年間を通して販売されているのでスーパーでも見かけることがあり通販でも購入することができます。
乾燥タイプのアカモクはそのまま使えるものや水に戻して使うものがあるので、商品情報の説明に従い利用しましょう。
他にも、湯がきタイプ、冷凍タイプ、味付きの加工品などがあり、オンラインショップなどの通販で購入することができます。
地域によって異なる名称
アカモクは食用されている地域により呼び方が違います。
秋田では「ギバサ」、山形では「ギンバソウ」、新潟では「ナガモ」、富山では「ナガラモ」、島根では「ハナタレ」など、各地でさまざまです。
「アカモク」という名称だけではなく、地域ごとに親しまれている名称で商品化されている場合もあるので、産地や他の名称も気にしてみましょう。
生アカモクの処理方法
生のアカモクを手に入れたら、料理に使う前に下処理をしましょう。
海から採られたそのままの状態なので、汚れやゴミをしっかり落として下茹でをする必要があります。
下処理の手順
- 砂や泥、小さい生き物が付着している場合があるので、水道水で数回よく揉み洗いする
(雑菌や微生物を殺菌できる塩素が入っている水道水で洗う) - 茎の部分の太い軸は硬くて食べにくいので取り除く
- 茎の先端を持ち、根元に向かって葉を手でしごくようにして取り除く
- 葉の部分を数回、水道水で洗い小さいゴミや汚れをしっかり落とす
- たっぷりのお湯で30秒〜1分程度湯がく(茶色い生のアカモクは、湯がくと緑色になる)
- ザルに移して水道水で冷やし、しっかり水気を切り料理に使う
湯がくと粘り気が出て、包丁で細かくたたくと更にネバネバ感が強くなる
保存方法
下処理済みのアカモクは、冷蔵庫で保存し2〜3日で食べきりましょう。
冷凍保存もできるので、小分けにして冷凍庫に保存しておくと使う時に便利です。1か月位を目安に食べ切りましょう。
スポンサーリンク
おすすめ簡単レシピ
アカモクの効果的な摂取量は、花粉症改善には1日に0.3g(小皿1杯程)、ダイエットには1日に10g(大皿1杯程)と、継続しやすい摂取量です。
少量でも毎日続けて摂取することがポイントなので、日々の食事にアカモク料理を取り入れてみましょう。
アカモクの味にはクセがなく、和食・洋食・中華と、どの料理とも相性が良くアレンジのしやすい食材です。
家庭で簡単に美味しく調理できる、定番の食べ方を3種類紹介します。
ネバトロ
アカモクを細かく刻んで、しょうゆやポン酢、三杯酢などをかけるだけ。
麺つゆにも合い、メカブのようにネバネバ食感を楽しむ事ができます。
強い粘り気とシャキシャキとした食感で、ご飯のおかずにもお酒のおつまみにも最適。
同じネバネバ食材の納豆やオクラ、山芋と混ぜても良く合います。
お味噌汁
お味噌汁では、わかめの代わりにアカモクを使いましょう。
磯の香りが広がるアカモク入りお味噌汁は、毎日でも食べやすいメニューです。
炊き込みご飯
炊き込みご飯では、ひじきの代わりにアカモクを使いましょう。
アカモクは美味しいダシにもなるので、うま味もアップします。
美味しくて栄養満点のアカモク入り炊き込みご飯になります。
ネット通販でもアカモクは購入できる
鮮度を保った状態で届く冷凍タイプや、調理や保存がしやすいように乾燥粉末に加工されたタイプや使いたい量だけ出せるスクリューキャップの容器に入った生タイプの商品など、色々なスタイルのアカモクがネットで購入できます。
ねばねばが苦手な方は、佃煮に加工されている商品がおすすめ!
調理方法や使用頻度など、自分の好みに合ったアカモクを探してみて下さい。
記事を書いた人

いいね ! しよう