女性にうれしい栄養たっぷり!フェンネルシードの効果&使い方

フェンネルシードとは
フェンネルはセリ科ウイキョウ属の多年草の1つで、フェンネルシードはその種子のこと。
地中海沿岸が原産地であるものの各地に広がり、ローマあたりではどこにでも生育しているような貧富問わず身近な植物です。
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春に植えられたフェンネルは2mほどにまで成長し、葉先は細かくフサフサとしていて夏には黄色い花が咲きます。
フェンネルシードと呼ばれる種子の部分は秋に茎ごと刈り取り紙袋などで追熟・乾燥させたり、網やザルの目に茎を差し込み乾燥させて収穫します。
フェンネルシードは6〜7mmほどの楕円形で、2つの種が向かい合っています。
干し草のようなくすんだ緑や茶色をしていて種皮に縦筋があり、稲のもみのような見た目。
フェンネルの葉は甘い香りがしますが、シードは鼻につくスパイシーな香りが特徴です。
フェンネルシードの語源
ラテン語の干し草を意味する「Fenum」がフェンネルの由来で、その種子(植物学上では果実)でフェンネルシードと呼ばれるようになったそう。
魚料理に用いると魚の臭みを消して香りを引き立たせる効果があり、それを魚の香りを回復させるという意味に置き換え、中国では「茴香(カイコウ)」と呼ばれています。
日本では同じ字で書いて「ウイキョウ」と読みます。
原産国の地中海沿岸ではどこにでもある野草だったフェンネルシードは、その後古代ローマやエジプトで栽培され、中国を経由して日本に伝わったと言われています。
日本においては平安時代の書物に名が記されていることから、1000年以上も昔から伝わる歴史ある植物である事が分かります。
古代ローマの兵士は身体を強化するためにフェンネルシードを食べ、中世ヨーロッパでは邪悪な魂を追い払うためにドアの外につり下げる習慣がありました。
フェンネルシードが注目される理由
ミランダ・カーやスカーレット・ヨハンソンなどの海外セレブがフェンネルシードウォーターを愛飲していることが話題になり、日本でも注目されるようになりました。
しかし、実は遥か昔からダイエット効果や美容効果の評価は高かったのです。
古代エジプトの医学書エーベルス・パピルス(紀元前1552年)、インド・スリランカの伝統医学である「アーユルヴェーダ医学」(紀元前5−6世紀)にも、美容やデトックスのほか、薬用として活用された記載がありました。
古代中国や古代インドでは昔から傷の治療に用いられ、スパイスやハーブティー、漢方など様々な形で利用されています。
フェンネルシードの栄養価
フェンネルシードは、以下のような非常に多くのビタミンやミネラルが含まれています。
美容効果の高いビタミンB群
- ビタミンB1 疲労回復効果が期待できる
- ビタミンB2 脂質の代謝をサポート
- ビタミンC 高い美肌効果や殺菌効果が期待できる
ダイエット効果が期待できる栄養素
- ナイアシン 脂質、糖質、タンパク質のエネルギー変換を促進
- マグネシウム 高い便秘解消効果が期待できる
- カリウム 塩分を排出してむくみを解消
健康維持に大切な栄養素
- カルシウム 骨の強化
- リン 神経や筋肉の機能を維持
フェンネルシードの効果・効能
フェンネルシードに含まれる豊富な栄養素の効果を取り入れる方法は大きくわけて二つ。
一つ目は食用として体内に取り入れる方法で、二つ目は化粧品として体外から補う事で効果を発揮する方法です。
そこで、使用方法別にフェンネルシードの栄養素がもたらす効果を紹介します。
食用としての効果・効能
①むくみ解消効果
フェンネルシードにはカリウムが豊富で利尿作用も高いので、むくみを解消など、デトックス効果が期待できます。
体内の毒素を排出する事で体を内側からきれいにするので、ニキビ予防といった美容効果も抜群です。
②痩せ体質改善効果
発汗作用により新陳代謝を促し、代謝を高めて痩せ体質へと変えてくれる効果が望めます。
また、体内でエネルギーを熱に変換して体温を上げて肥満を予防してくれる「褐色脂肪細胞」という細胞を刺激するので、肥満予防効果も期待できます。
③便秘解消効果
マグネシウムが体内の水分を腸に集め、宿便が排出しやすい腸内環境に整えてくれます。
お腹にたまったガスを排出してくれる働きもあるので、お腹に不快感があるときなどは積極的に取り入れるといいでしょう。
④食欲抑制効果
フェンネルシードの独特な香りが食欲を抑制するとも言われています。
食事中の飲み物にフェンネルウォーターをとりいれたり、食前にフェンネルシードの香りを嗅いだりすれば、必然的に食事量を抑えられる可能性も。
ただし、フェンネルシードは「魚のハーブ」とも呼ばれており、魚の臭みを消して甘い香り付けをする事で旨味を引き立たせる効果もあるので、必ずしも食欲抑制作用があるとは言い切れません。
⑤消化促進効果
胃の調子を整えて消化を促す作用があるので、フェンネルシードの成分は日本でも胃腸薬に使用されています。
食用として取り入れれば、同様の作用が期待できます。
⑥睡眠の質向上効果
「メラトニン」という睡眠を誘う効果のある成分の分泌を促す働きがあります。
メラトニンは夜暗くなってくると自然と分泌されるのですが、生活のリズムが狂ってしまっていると上手く分泌されず、深い睡眠もできません。
フェンネルシードを摂りいれることでメラトニンの分泌を正常化し、睡眠の質を高めるとともに体内時計を元に戻してくれます。
⑦口臭予防
殺菌・消毒効果があり、スパイシーで爽やかな香りを持つので、フェンネルシードを噛む事で口の中をリフレッシュできます。
また消化促進・便秘改善効果から、体内環境が原因の口臭改善にも効果が期待できます。
フェンネルシードウォーターの作り方
食用として取り入れるには、フェンネルシードウォーターが1番簡単。
1リットルの水に対してフェンネルシードを大さじ2杯入れ、一晩置くとフェンネルシードが水に沈むので、その頃が飲み頃です。
代謝や体温を上げてダイエット効果を強めるために、お湯で煮出したフェンネルシードティーとして飲むのもいいでしょう。
またスパイスとして料理に使用するのもおすすめです。
食材との相性によっては、料理の旨味を引き出してくれますし、スーパーのスパイスコーナーに置いてあるので手軽に手に入ります。
カレーやサラダのスパイスとして使用する方が多いですが、スパイスにはフェンネル(葉)とフェンネルシード(種)の2種類あるので購入時によく確認してください。
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化粧水としての効果・効能
①クレンジング効果
垢や汚れ、余分な皮脂などを毛穴の奥深くから取り除く事が出来るフェンネルシードを、鍋にスプーン1杯ほど入れて煮出し、冷ましたものをコットンに浸して顔を拭きます。
すると、驚くほどの汚れを取り除く事が出来ます。
②引き締め効果
煮出したフェンネルシードティーを化粧水代わりに使用すれば、肌への収れん作用によって毛穴を引き締めてくれます。
もちろんクレンジング作用もあるので、余分な皮脂を取り除いてサッパリした仕上がりになります。
ただし保湿効果は期待出来ないので洗顔用の水代わり程度とし、普段使用している化粧水でしっかり保湿するようにしましょう。
フェンネルシードの副作用と注意点
一時、母乳の分泌を促す働きがあるとしてフェンネルの成分を含むハーブティーが推奨されていましたが、現在では母乳を通じて赤ちゃんに危険が及ぶ可能性があると言われています。
妊婦の方や妊娠中の方は、摂取を控えるようにしましょう。
またフェンネルシードには女性ホルモン作用物質が含まれているので、女性特有の病気を患っている方も摂取を控えるようにした方が良いとされています。
まとめ
フェンネルシードは体の内側からも外側からも私たちをキレイにしてくれる植物です。
スーパーのスパイスコーナーで手軽に手に入り、特別な手間をかける必要も無く、食事に取り入れる事は簡単です。
化粧水もたった1つであらゆる美容効果をもたらしてくれる、とっても優秀なコスメなので是非一度その効果を体感してみてください。
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