保育園と仕事探しはどちらが先?保活と就活を同時成功させる方法

子育て中の主婦が仕事をはじめる場合、『保育園探し』と『仕事探し』はどちらを先にすればいいのか悩むところ。そこで、キャリアカウンセラーの島谷美奈子先生が、理想のタイミングから保育園に入れなかったときの打開策までを解説!子供の年齢に応じた就職時期についても紹介します。
主婦の仕事探し
島谷美奈子 (しまたに みなこ)
キャリアカウンセラー

保育園と仕事探しのタイミング

wk06_計画を立て進めましょう

理想のタイミングはいつ?

いつから仕事を始めるのか計画を立てた上で、保育園の申し込みをするのが理想的です。
両方を並行してスタートさせ、同時期に保育園も仕事も決まるように上手く進めていきましょう。
一番いいのは、逆算してスケジュールを決めること。思うようにいかない場合には軌道修正する必要が出てくるので、その時間も考慮した上でスケジュールを組んでいきましょう。

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仕事より先に保育園が決まった場合

仕事と保育園であれば、先に保育園を決める方が多い傾向にあります。
このケースでは、自治体や保育園によって決められた猶予期間(2~3ヶ月以内など)までに何かしらの仕事を決める必要が出てきます。
自分も条件をつけすぎて仕事が決まらなかったという経験をしましたが、なかなか就職が決まらない場合には探し方を見直す必要があるでしょう。
少なくとも、猶予期間内には決められるように動くようにしてください。

もし猶予期間内に決められない場合は、一度退園ということになってしまいます。
他に入園申し込みをして待っている方がいるため、仕事が決まっていないならその方にチャンスをあげて欲しいという考えからこのような仕組みとなっているのです。

保育園より先に仕事が決まった場合

仕事が決まったものの預け先がなく、スタートできないというケースも少なくありません。
採用したものの保育園が決まらずになかなか出勤できないとった問題では、他の候補者を優先するという企業もあります。
会社と良い関係を築くためにも、保育園を決めてから猶予期間内に仕事を決める方法を選んだ方がいいでしょう。

保育園に入れないときの打開策

働きたいのに保育園が決まらないという場合は、とにかく選択肢を増やす努力をしてみてください。
横浜市や千葉市などの区役所に配置された『保育コンシェルジュ(※1)』のような専門家に相談し、認可保育園以外の預け先も選択肢に入れて広く探してみる方法もあります。
無認可保育園や保育ママ(※2)などもあり、幼稚園の延長保育を利用して働き出したという方もいます。
とにかく、常に情報にアンテナを張り、何かないかと探していく姿勢でいるといいでしょう。
wk06_視野を広げて解決特に、子育て世代のファミリー層が集中している地域やたくさんのタワーマンションが出来た地域などは、保育園が不足するケースがあります。
しかし、保育園が足りないと言われてるものの新しい園が出来ている地域もあるのです。
自分が住んでいる地域ではどうしても入園が難しい場合は、自治体を超えて隣接する地域の保育園へ申込んでみるのもひとつの手です。
実際に、本当に困っていた方が空いている保育園がある地域に引っ越したというケースもありました。
その他にも実家の近くに引っ越し、両親に子どもを見てもらいながら働き出したという方もいます。

子供の年齢と就職時期

wk06_子どもの年齢

小学生の時期に仕事をはじめる場合

保育園と小学校では事情も異なってくるので、小学校の入学時期からは少しずらして就職をしたほうがいいでしょう。
小学校にあがるとき、子供が環境の変化に慣れるまでには時間がかかります。
入学前の時期に思い切って転職をしておくか、入学後に子供が落ち着いてから転職をするかのどちらかにした方がいいでしょう。

また、小学校入学の時期は学校行事なども多くなります。
そのため、先に転職しておいて「子どもの学校行事の関係で早退します」などと、言えるような関係を築いておくことが理想的です。

中学・高校の時期に仕事をはじめる場合

子供が大きくなってから働き始める場合でも、基本的に子供の動揺というのは変わりません。
特に、母親が専業主婦でずっと家に居たのであれば、仕事でいなくなる環境に慣れるまでに時間がかかってしまいます。
むしろ子供が小さいうちに働き出していると、「ママは仕事に行くもの」と自然に慣れていくものです。

母親が働き始めて家庭環境が急に変化することで、家族は戸惑ってしまうもの。
子供の動揺は何歳の場合はこうなると、年齢によって決まっているものではないのです。
なぜ働き出すのか、どのくらいの時間働くのか、どんな仕事をするのかといった部分をきちんと子供に説明するようにしましょう。

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学校の役員決めはどう乗り越える?

wk06_役員決め仕事に就いていない専業主婦の場合、PTAをはじめとした役がさまざまな学校行事で回ってくることも少なくありません。
そして、どんどん役を任されるようになり、仕事をするタイミングを逃してしまうケースもあります。
事前に「働きはじめるから忙しくなる」と、周りの人たちに伝えておくことも重要です。

自分も含めて周りの母親が働いている人ばかりなら、今度はPTAなどを断りにくくなることもあるでしょう。
このようなケースの場合は、自分の方からできそうな役を先に引き受けておくのもオススメです。
例えば、PTAはちょっと難しいけれど、土日に活動する子供会であれば出来るので立候補するという方もいます。

専門用語解説

(※1)保育コンシェルジュ
子供の預け先についての相談に乗り、認可保育所だけでなく、認可外保育施設や自治体の預かり事業など、さまざまな保育サービスについての情報提供をしてくれる相談員のこと。

保育を希望する保護者とサービスを結びつけることを目的に、実施している各役所に配置されています。

(※2)保育ママ
両親の仕事によって日中は保育が難しいにも関わらず、保育園などの施設に入れない主に3歳未満の子どもを預かる保育者や保育施設のこと。

保育料や内容は市区町村によって違いますが、待機児童問題などの施策として、民間施設ではなく市区町村が設置しているのが最大の特徴です。

記事を書いた人

キャリアカウンセラー
島谷美奈子 (しまたに みなこ)
ライフイベントと仕事の両立や職場復帰に悩む女性をサポート。企業や団体、自治体向けのセミナー講師としても支持を得ています。
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