アダルトチルドレンの克服方法!辛さからの回復をプロがサポート

アダルトチルドレンの特徴
アダルトチルドレンと呼ばれる方には、下記のような特徴が見受けられます。
- 考え方が極端に偏ってしまっている
- 怒りや悲しみが潜在意識の中にたくさん溜まっている
- 傷つき体験によるトラウマがある
(自分自身で気付いていない場合もあります。) - 生きる理由をずっと探し続けて苦しくなってしまう
- 感情のコントロールができない場面が多い
- 心身ともにリラックスをすることができず、緊張状態でいることが多い
- エネルギー不足に陥っている
- 人間関係にトラブルが多い
- うつ、神経症、乖離などの症状が出てしまっている
- 親に対する愛情、憎しみ、罪悪感など様々な相反する感情が渦巻いている
以上のような特徴を見るとストレスもたまりやすく、思考の幅も狭いためうつ病などにもなりやすいと言えるかもしれません。
人が心身ともに元気に生きるためには心と脳と身体の3つのバランスが大切と言われていますが、心がしんどくなり限界が近づくと身体がSOSを出し始めます。
それでも多少身体がしんどくても走り続けてしまう。
精神疾患や心身病、依存症など何らかの症状が出るまで頑張り続けてしまう方達が多いのです。
症状が出る前と出た後では回復のスピードは格段に違います。
症状が出る前に克服しようと動き出せると、早く楽に生きられるようになることが断然多いのです。
アダルトチルドレン=うつ病ではありませんが、うつ状態になりやすい要素を持っているということになります。
生きづらさを感じたら、症状が出る前に動くことを考えてもらえたら…そう感じます。
克服するためにできる事
辛い環境の中で何とか生き延びるために必死で頑張り、我慢したりしてきた子どもの頃の自分を、認めて受け入れて欲しいと思います。
- 今まで良く頑張ったね
- ホントは愛してほしかった
- ホントは愛していた
- 甘えたかった
- 褒めてほしかった
- 自分を見てほしかった
そんなホントの気持ちも「あーホントはそう思っていたんだな」と受け入れてみる。
- それが叶わなかった
- どんなに頑張っても報われなかった
- だから嫌いになるしかなかった
- 恨むしかなかった
- 自分が悪いんだと罪悪感を持つしかなかった
どの気持ちもとっても大切な気持ちです。
相反する矛盾した気持ちも全部大事です。
「あーそう感じているんだな」と受け入れてみましょう。
そして機能不全家族の環境の中で育ったことについて、今ある自分の中の考えだけで決めつけないでほしいと思います。
「もう過去の事だから…」
「過去を変えられる訳ではないのだから仕方ない」
「今更どうしようもないし、思い出したくもない」
「親とは、親子の関係とは、そういうもの」
「昔はいろいろあったけど、今は親とうまくやっているから問題ない」
他の考え方や見方もあること、解決に向かう方法もあるのだということを、選択肢に加える柔軟さを持ってみてほしいです。
違う考え方も加えて選択肢を増やし、何を選ぶかは自由です。
過去の事でも諦めることなく親との問題を解決し、自分の人生を自分のものとして生きていくことは可能です。
もちろん簡単なことではありませんし、覚悟や勇気も必要です。
でも辛い記憶や感情と向き合い出来ることをやってみようと覚悟を決めることで、これからの人生が笑顔の多いものにし、心から解放された感覚、本当の意味での自由さを手に入れることが可能になってくるでしょう。
抑え込んで我慢し耐えてきたネガティブな感情達を外に押し流す作業
語る・書く・泣くなど、感情を外に出す方法がいくつかありますが、書くことは自分一人でも出来ることです。
親との間に起こった出来事、それに伴う感情など思い出せる限りたくさん書くのも一つの方法です。
ただ自分一人でおこなうには限界があり、辛い感情と向き合うことで不安定になることもあります。
語るにも聴く側の聴き方も大切になりますので、専門の心理カウンセラーと共に作業を進めることが克服への早道だと思います。
自分が出来そうなことを探す
アダルトチルドレンについての本もたくさん出ています。
自分に何が合うかは人それぞれなので、自分が出来そうなこと、合いそうなことを選んで行動してみてほしいです。
例えば「カウンセリングを試してみよう」と決めることもまた勇気がいることでしょう。
でも一歩踏み出す勇気が自分の未来を変えますし、見る景色を変えていけます。
一か所訪ねてみてもし合わないと感じたら、あきらめずにまた別の場所を探せばいいのです。
焦らず・諦めず・投げやりにならず、出来ることをやっていきましょう。
カウンセリングでできる事
カウンセリングを試してみようという気持ちになれた時、カウンセラー選びも悩むところではないでしょうか?
機能不全家族と言っても、どんな環境であったかは人それぞれです。
アダルトチルドレンの克服を扱っているカウンセラーでも、例えばDVについての専門研修を受けていないとか、過干渉についてはいまいち知らないとか、そういった元の専門知識が無いこともあるかもしれません。
原因・理由を知り、納得した上でカウンセリングを始めた方が進みも早いです。
知識を得て原因を知ることは、親を責めることが目的ではありません。
自分が幸せになるために今できそうなことを選んでおこなっていくことが目的なので、心配なことや疑問は前もってカウンセラーに聞いてみれば良いですね。
この人になら話してもいい。
信頼できそうだ。
会いに行こう。
そんな感覚が持てるカウンセラーに出会えるといいなと思います。
そのためにも一度会ってみて納得いく説明を受けるというのも一つの方法だと思います。
心理療法にはいろいろあり、カウンセラーによって取入れ方にも交流分析・論理療法・認知療法・内観療法・認知行動療法・来談者中心療法など違いがあります。
カウンセリングの具体的な内容って?
内観療法
自分の内面としっかり向き合い、今までの親子関係の中で自分がどんな在り方をしたか調べていきます。
- してもらったこと
- して返したこと
- 迷惑をかけたこと
この3つ観点で詳しく思い出していきます。
その中で気づくことがあったりまた反省することがあったり、そんな過程を経て考え方自体が変わっていきます。
これは数日かけて長時間で行う方法ですので、専門的に行っているカウンセラーを探すことが必要です。
認知行動療法
認知療法と行動療法が組み合わさったものです。
- 今の考え方が妥当であるか検討し、考え方を変化させていく認知療法
- 行動を変化させることで思考パターンを変え、それによって感情にも変化をもたらせる行動療法
この二つを組み合わせて行います。
この心理療法をおこなっているカウンセラーは多いのではないでしょうか。
いろいろなワークを取入れながらおこないます。
ホームワークなどにも取り組むことが必要になってきます。
その他
- 潜在意識にある抑圧された感情を外に押し流すワーク
- 傷つき体験による深い悲しみ、失ったものを手放すワーク
- 考え方を変えていくための練習
- 本来持っていたはずの自分の力を知り、取り戻すワーク
- 自尊心を高めていくワーク
- 自分の感情を自分でコントロールしていくためのワーク
様々な心理療法を混ぜ合わせたような回復のために必要なワークも取入れています。
私の場合はクライアントさんによって色々な方法を組み合わせて進めていますが、これもカウンセラーによって差があるでしょう。
出来そうもないことや、難しいことを無理してやってもらうことはありません。
安心して本音を話せる場所を提供し、出来そうなことを一緒にやっていきましょうということです。
カウンセラーはクライアントさんに寄り添い共に進むという立場をとります。
一人で苦しみに堪えるのではなく、カウンセラーと一緒に取り組んでいくイメージを持っていただければと思います。
だからこそ「信頼できそう」「この人と一緒にやっていこう」と思える感覚が大切になります。
一つ心に留めておいてほしいことは、カウンセラーが何とかしてくれるということではないということです。
あくまでカウンセラーはサポートする側です。
カウンセラーに依存するのではなく、サポートを得ながら自分が出来ることをやっていくというスタンスで取り組めるといいなと思います。
それが回復への早道でもあります。
カウンセリングを受けるにあたっての準備
- ティッシュやタオル
- 筆記用具
カウンセリングは自分と向き合う作業です。
たくさん涙が出てしまう方も少なくありません。
自分の状態をうまく説明できずに辛くなってしまうこともあるので、事前に紙にメモして持参するのも良いでしょう。
メモする内容は以下のように思いつくことを書いておくと落ち着いて話せるかもしれません。
- 今困っていること
- 相談したいこと
- いつごろからか
- ご家族構成や家族との関係
- 夫婦関係など
- いれば家族の中で頼りになる人
- 身体に何等かに症状が出ている場合はその症状について
- 通院しているか薬を服用しているか
- いざという時助けてくれる人はいるか
カウンセラーからの質問もあると思いますが、質問されたことに全部答えなければいけないということはありません。
話すのに抵抗のあることは「それは話したくありません」と自分の気持ちを伝えても全く問題ありませんし、素直な気持ちを伝えられることも大切だと思います。
どうなったら克服したといえますか?
私は初めにじっくりお話をお聴きして、それと共にアンケートを取らせていただいています。
その上で考え方や感情や行動がどのくらい親とからみ合っているか判断して、カウンセリングをスタートします。
克服した状態と判断する基準もカウンセラーによって違うかもしれません。
私の場合は最初にお聴きしたこと、アンケートからみた絡みつき度合いから判断します。
初めにあった親との精神的な絡み付きがある程度なくなり、以下のような様々なことを総合的に見て克服した状態と判断をしています。
- ネガティブで不必要だった思考が変わる
- 感情を親に左右されなくなる
- 自由に選択して行動できるようになる
- 自分で自分に許可を出すことができ、自分で自分を認めることができるようになる
- 自己肯定感、自己信頼感が出てくる
- 自分で選んで行動したことの結果を自分で引き受けることが自然に出来るようになる
- 人がどう思っているか気になりすぎたり、怖かったりした気持ちが和らぐ
- 白か黒かの極端な思考でなく、グレー状態も受け入れることが出来るようになる
- うつ状態など、症状が出ていた場合はその症状が緩和される
- 親と自分を切り離せた感覚になり、今までと違った景色に感じる
- 自分が本当にやりたいことが分かるようになる
- 親密な人間関係を築けるようになる
森口先生の伝えたいこと
自分に合うカウンセラーを選び、そのカウンセラーと共に生きやすい未来を創る
ギリギリまで頑張りすぎる傾向にある日本人。
こんなことで相談するなんて…と思う必要はありません。
辛くなり過ぎないうちにこころの手当てができれば、短期間で楽に生きられる未来が訪れると思うのです。
私のところに相談に来られる方々も「もっと早く、こんなに辛くなる前にカウンセリングを受けてほしかった。」と思う方がほとんどです。
そして回復し始めると「どうしてあんな風にしか考えられなかったのだろう?」と不思議がります。
- 抑圧された感情を外へ押し流す
- 自分の中にある必要のない思い込みを白紙化する
- 物事の見方にもいろいろあることを知る
- 新たな生きやすい考え方も取入れる
考え方や物の見方が変わると人生自体が大きく変わり、今よりもずっと生きやすい未来を創っていくことができると思います。
日本ではまだまだカウンセリングを受けようと思う方が少ないですが、かかりつけの病院のようにちょっと調子が悪かったら「とりあえず行ってみよう」と気軽に受けてみてほしいと思います。
料金等、経済的なことがネックになることもあるかもしれませんが、出来る範囲のことをしていきましょう。
乗り越えることを諦めない
アダルトチルドレンからの回復のためのカウンセリングは、クライアントさんにとってはしんどくて、面倒で、地道な作業が多いです。
ご本人のモチベーションの維持が難しいこともありますし、カウンセリングを受ければ必ず克服できると保障できるものでもありません。
目に見えないものですし、本当に十人十色なのです。
「可能性を諦めずに、今できることをこの人とやってみよう」と思えることが大きな力になります。
カウンセラーによって違いがあるとも思いますが私の場合は、なかなか進まない時もこちらから手を放すことは絶対にありませんし、出来ることを探し続けようと思います。
カウンセリングを試してみようと思ったら、自分に合ったカウンセラーを見つけるまで諦めないでほしいと思います。
この記事のまとめ
機能不全家庭で育った方は代々受け継いでいってしまうことが多いです。
親もまた、同じ経験をしていることが少なくありません。
自分の所で断ち切って、子ども達に引き継がせないことも出来ることのひとつです。
自分の人生を自分のものとして生きる、親にエネルギーを奪われることなく、親に感情を左右されることなく、親によって行動を制限されることなく自由に生きていく人生を、本来の自分の力を取戻しましょう。
記事を書いた人

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