妊娠が羨ましい。不妊治療中の「心の痛み」と「嫉妬心」の対処法

不妊治療中に妊婦を目にしたり、友人の自然妊娠を知ったりして、「妊娠が羨ましい」「妬ましい」という気持ちに苛まれたときの対処法をご紹介します。 一人で悩んで自己嫌悪に陥らないための、工夫や考え方を身につけましょう。
妊娠・出産
永森咲希
永森咲希 (ながもり さき)
不妊カウンセラー
妊娠 うらやましい

不妊に関する悩みは、自身の体、夫婦間の意識の温度差、治療や病院、仕事との両立、治療費、自身のアイデンティティー等々、特有で多岐に亘ります。
なかでも、知らず知らずのうちに心を重くしているのが、人間関係のなかで生じる辛さについての悩みです。

周りの人の妊娠を羨ましいと感じるときの心の痛みや、妊婦に対する妬みの感情などを自覚し、自己嫌悪に陥る方も少なくありません。
人の妊娠を喜べないことに罪悪感を抱き、そうした気持ちを誰にも相談できないまま孤独感に苦しんだ経験をもつ方もいるはずです。

そこで今回は、不妊治療中に湧き起こる「羨ましい」「妬ましい」という感情の対処法についてご紹介。
自分を責めない方法を身につけることで、傷つきやすい心を守る効果があります。

不妊治療中の心の痛み対策

不妊治療向き合い方

「羨ましい」感情との向き合い方

赤ちゃんが欲しくて、夫婦ともに努力しているのになかなか叶わないとき、妊娠した方を「羨ましい」と思う気持ちは当然のものです。
こうした極めて自然で人間的な感情を否定し、抑える必要はあるでしょうか。

むしろ、こうした羨ましい気持ちを追いやらず、しっかり受け留めてみてはどうでしょう。
自分に「羨ましい」という感情があることを認め、「自分もそうなりたいからこそ頑張っている。自分は本当によくがんばっている」と、自分自身の頑張りにエールを送ってあげていただきたいですね

この「羨ましい」感情が募り、妊婦を見ると「妬ましい」という気持ちになる方も少なくないようです。これもやはり自然な感情ではないでしょうか。
努力していなければ別ですが、手にしたいと一生懸命努力し、力を尽くしているわけですから、羨ましい気持ちが通り越すことは十分考えられます。

「羨ましい」「妬ましい」という気持ちを持つことは、正しくないことではありませんし、おかしなことでもありません。自然に湧き起こる人間らしい感情です。
ですからどうか、自分の中に湧き起こるそうした感情を否定せず、一旦は認めてあげてください。

自然の感情を肯定しよう

妊活中の方、なかでも不妊治療中でつらい思いをしながら頑張っている方は、いろいろなことを突き詰めてしまう傾向があります。
それは同時に自分自身を追い詰めてしまうことにもつながり、妊娠できない自分を責めたり、マイナス感情を持つ自分を否定したりと、自己のアイデンティティーへの迷いから自己肯定感が弱くなりがちです。

ですから、「自分の心に優しく接する」という意識が必要ではないかと思います。
出産した友人の出産祝いを選びに行けなかったり、赤ちゃんを見に行ってあげられないような心理状態の時、「こんな私ではなかったのに、私ってなんて嫌な人間になってしまったんだろう」と自分の感情を嘆く方がいらっしゃいますが、自己嫌悪に陥る必要はありません。
自分も本気で赤ちゃんが欲しいのに、それが叶わないのですから、出産報告を聞いて、がっくりしてしまったり、悲しくなってしまったりするのは自然なことです。
「当たり前」と割り切りましょう。

対人関係で感じる辛さ対策

辛さとの向き合い方

友達がママになったとき

仲の良い友達がママになったけれど、彼女は常に赤ちゃんと一緒にいて、子どもの話題がつきないため、自分はどうしてもその世界に入れず、ストレスを感じるということもあります。
親友とこれまで通り付き合いたいのに上手く付き合えず、そんな自分を情けなく思ったり、寂しく感じたりして、家にこもりがちになる方も珍しくありません。

そういう時は自分の本音に正直になることも大切。
付き合いが苦しくなったら、無理をしないことです。
大好きな友達だからこそ辛いでしょうが、人はたとえ仲が良かったとしても、常に同じ道を歩き、同じ景色を見ながら人生を生きるわけではありません。

山登りにたとえると・・・。体調によっては、自分だけが迂回したり、人より多く休んだりして、仲間と途中で別れることもあるでしょう。
ですが、縁があればまたどこかで道を同じくする可能性があるわけです。
人生もそれと同じ。
常に一緒にべったり寄り添って山を登るのではなく、自分の登り方ができる道を選びましょう。

妊婦への妬みで自己嫌悪のとき

自己嫌悪の乗り切り方
妊娠や出産をした友人との付き合いに関しては、少し距離をおいてみるなど、自分の意思によって対応ができるものの、職場や病院、電車の中など、妊婦さんや子連れのママに出会う場所や機会に関しては、自分ではどうにもなりません。
会社で隣の席の人のお腹がだんだん大きくなっていくのを見るのがつらくて、ストレスの限界を感じたり、電車で自分の前にマタニティマークをつけた人が立っても席を譲る気になれず、後で自己嫌悪に陥ったりする方もいます。

ですが、自己嫌悪に陥るのもまた、その人が本当に頑張っている証。
妊婦さんに攻撃的な行動をとるなど、病的な状態になった場合には治療も必要ですが、自分のそんな感情の源をきちんと理解していれば、つまり、自分で自分のことをわかってあげていれば、そんな時があってもいいのではないでしょうか。
もちろん理想の人間像は誰にでもあると思いますが、理想通りにいかない時もあるでしょう。

妬みも涙も、自然と湧き起こる人間の感情はそう簡単に抑制できるものではないですよね。
不妊治療中はただでさえ悩み多く、ストレスも多い時ですから、自分を守ることも大事。大切なのは、自分が自分の一番の味方になってあげることです。

そのままその場にいてもストレスを感じるなら、すっとどこか別の場所に行く、そんな工夫を重ねることで、今より心に負担のない時間が過ごせるようになるのではないでしょうか。

記事を書いた人

永森咲希
不妊カウンセラー
永森咲希 (ながもり さき)
自身の不妊治療や子どもをあきらめた経験を綴った書籍を出版。不妊の悩みや葛藤を抱える人々の心に寄り添うメンタルケアが評判。
妊娠 うらやましい
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