妊娠中は体重管理が重要!食事や運動での体重コントロール方法

妊婦の方にとって、妊娠中の体重管理はなかなかの難題。 そこで、時期別の理想の体重から、食事・運動などでの体重コントロール方法までを「アカチャンアカデミー」の助産師・川島智世さんに聞きました。 妊婦の美ボディの作り方も必見です!
妊娠・出産

妊婦の体重管理の重要性とは?

「元気な赤ちゃんを出産したい」
「赤ちゃんを生んだ後も、できるだけスタイルを維持して 素敵なママ・女性であり続けたい」
その願いを叶えるためにも健康な体づくりは必須です。

規則正しい生活を送っていますか?
健康の基本は「快食・快眠・快便」。
安産への第一歩は標準体型で適正体重増加を維持していくことです。

妊娠すると体がカロリー貯蔵庫に

妊娠中のカロリー摂取
女性は妊娠すると、赤ちゃんを守り育てるために、脂肪を蓄える役割のホルモンがたくさん送りだされ、カロリー貯蔵庫の体に変化します。
そのうえ、お腹の赤ちゃんが成長し、お腹が大きくなってくると、動き辛さからますます運動量は減り、消費するカロリーが少なくなります。
余ったカロリーはそのまま余計な脂肪となってしまうのです。

生まれたばかりの赤ちゃんの体重は平均3kg前後。
胎盤を含めて、出産後は5kg前後の体重しか減らないということを意識しましょう。
残りの体重はすべて自分の体に脂肪として残るということです。

妊娠7ヶ月まで上手に体重のコントロールができ 体重増加を3㎏としても8ヶ月を過ぎたころから赤ちゃんの重さで体が思うように動かせなくなったり、早産を心配して運動量が減り体重増加が著しくなったりします。

妊娠中に太りすぎた場合のリスク

妊娠中に太りすぎた場合、妊娠中毒症や糖尿病にかかるなど、母体に影響が出ることがあります。

また、膣のまわりや産道に脂肪が必要以上につくため、産道がせまくなって難産になり、赤ちゃんを専用器具で引っ張り出す「鉗子分娩(かんしぶんべん)」や「帝王切開」になるケースもあります。
さらに、急な体重増加…つまり脂肪の蓄積は、あなたの意識しない場所に妊娠線も作っていきます。

たとえ妊娠・出産と問題なく過ごすことができても、体についた脂肪を燃焼するのは大変なことです。
50代、60代…となった時には成人病を誘発する原因にもなりますし、内臓機能や足・膝などの下半身にも負担をかけていきます。

妊娠時期別の理想体重

つわりがある人とない人で、体重管理に向けた食生活の注意点が異なります。

「吐きつわり」でほとんど食べられない人

食べたいものを食べたいときに食べるようにして、この時期を乗り切りましょう。
5kg以上の体重の減少がみられたら主治医に相談しましょう。

つわりのない人

栄養のバランスを考えた食生活を心がけ、体重管理をスタートさせましょう。

太り過ぎ・痩せ過ぎの基準

もともと太っていた人は、7~8kg増にとどめましょう。
もともとやせている人は、13kg増までにとどめておきましょう。
体重増加の目安は、1週間で200~300g。
500g増は要注意です。

「肥満」や「やせ」を判定するには、BMIを用いることもできます。
BMI=体重kg/(身長m)●で表します。
※●:2乗

このBMI値が
18~24の人は標準
17.9以下の人は痩せ型
24.1以上の人は肥満型
と判定されます。
妊娠中は28以下に抑えましょう。

病院で体重増加を注意されたら

体重増加に注意
産婦人科のお医者様から体重増加を注意されるのには理由があります。
注意された時は、その理由を尋ねましょう。
そして、何を注意して過ごせばいいのかも具体的に聞きましょう。
症状の深刻さにより、治療方針も変わります。

<注意される理由の例>

  • 妊娠中毒症の予防のため
  • 妊娠中毒症の症状(高血圧・浮腫・蛋白尿)が出ているため
  • 妊娠糖尿病の予防のため
  • 妊娠糖尿病の症状が出ているため

<管理入院を促されるケース>

  • 妊娠中毒症の症状(高血圧・浮腫・蛋白尿)が出ている
    →安静入院・減塩食事療法などが必要
  • 1ヶ月に2㎏以上の体重増加があり、血圧が高い
    →安静入院・減塩食事療法などが必要
  • 妊娠糖尿病(2回連続して尿中に糖が検出され、血糖値の検査の値が高い)
    →コントロールされた食事療法が必要
  • 妊娠中の細菌感染による膀胱炎や腎盂炎
    →抗生物質の投与・安静入院・減塩食事療法が必要

<体重増加のみ注意された場合>
なぜ体重が増えたか、原因をみつけなくてはいけません。
生活に問題があれば生活改善を、食事の内容に問題があれば食事内容の改善をする必要があります。

食事や生活の改善の意識づけはとても大切。
下記の方法もぜひ参考にしてください。

  1. 毎日体重をはかり、スマホなどで体重管理をする
  2. 1週間に200g~300g以上体重を増やさない
  3. 栄養バランスのとれた規則正しい食生活をする
  4. 食事はよく噛んで、ゆっくり食べる
  5. 寝る3時間前はいっさい食べない
  6. 砂糖・脂肪・塩分を控える

妊婦の体重管理のコツ

食事での体重コントロール

食事のコントロール
食べているものが血液となって、体内の赤ちゃんの環境を作り出し、産前・出産・産後の赤ちゃんを生み育てる母体を作りだしていきます。
そのため、体重を増やさないという考え方だけでは、お腹の赤ちゃんにも母体にも、さまざまな問題やトラブルを引き起こします。

食べ物には、赤ちゃんと母体の為に意識して食べて欲しい食べ物とお腹の赤ちゃんの成長を妨げ、産前・出産・産後の母体に悪い影響を与える食べ物があります。
便秘を招き、体を冷やし、新陳代謝を抑制し、体に脂肪をつけやすい食事や食材。浮腫の原因になりやすい塩分の多い食事はカットしたり、控えたりしましょう。

チャーハン、ラーメン、パン、ごはんなど、炭水化物の摂取量が多くなると体重は著しく増加します。
そのうえ、たちまち便秘や、体の脂肪層が木の年輪(バームクーヘン)のようになり、
毎日、確実に脂肪が蓄積し、代謝の悪い体、冷え体質、脂肪はセルライトという固まりに変化してゆきます。

摂取量を少なくしてほしい食材

<糖質と脂肪>
肥満を防ぐには、糖質と脂質をいかに減らすかが決め手となります。

糖質を減らす工夫

  • パンやごはんを通常の半分以下に減らす
  • パンを雑穀パンに変える
  • ごはんを雑穀ごはんにする

脂肪を減らす工夫

  • 脂肪の少ない肉を選ぶ
  • 調理用の油は植物性の油を使用する

<おやつ>
ついつい食べたくなるお菓子ですが、赤ちゃんと自分の体の健康を思い、ごま含有量の多いせんべいやプルーンなど、カルシウムや鉄分の多いおやつに変えましょう。
洋菓子ではなく和菓子にするのもおすすめ。
高級和菓子など、質の良い和菓子を1つ、ゆっくり食べるというのも良いですね。

運動での体重コントロール

運動でのコントロール
運動やマッサージは、体内の赤ちゃんと母体の血行や代謝を促し、頭痛・肩こり・体の冷えも改善します。
また、体に余分な脂肪をつかせない効果もあるうえ、赤ちゃんと母体の歯や骨を強化します。

ただし「運動!」と気負う必要はありません。
臨月までマタニティースイミングで大好きな水泳を続けていた妊婦さんや、趣味のクラッシックバレーを教室で続けていた妊婦さんがいましたが、二人とも体に余分な脂肪がつかず、腰痛や肩こりに悩まされることもなく、母子ともに元気なままで、とても安産でした。

運動で体重コントロールをするには、その方たちのように妊娠前から行っていた運動を無理なく上手に取り入れるのも良い方法です。
また、自分の体に合った運動。例えばストレッチ、ウォーキング、ヨガなどを自分のペースでするのも良いと思います。

運動後のマッサージでむくみ防止

妊娠中に運動をするとき、どのスポーツであっても必ず取り入れてほしいことがあります。
それは、運動後のリンパマッサージや指圧です。
毎回欠かさず行い、血流を促し、代謝を促進しましょう。

その理由は、胎児の成長にともない、妊娠後期は特に下半身がむくみやすくなるからです。
運動後のリンパマッサージや指圧がこれらを防ぎます。
運動前にも行うと、より血流を促し、代謝を促進することができます。

体を動かすうえで、37週までは早産を予防するため無理のないように注意しますが、37週に入ったら満期産です。
赤ちゃんはいつ産んでもよいので、気持ちをきりかえて、積極的に筋トレを開始しましょう。
赤ちゃんを生みだすには、持久力・スタミナ・筋力が必要ですから。

妊娠中のダイエットはNG!?

妊娠中のダイエット
体重を増やさないという考えだけが先行し、見かけの美しさだけに心奪われたダイエットは、お腹の赤ちゃんにも母体にも、さまざまな問題や体のトラブルを引き起こします。

妊娠中に、たくさん食べて欲しいものがあります。
反対に、お腹の赤ちゃんの成長や母体に悪い影響を与えるため、控えるべき食べ物もあります。
ダイエット=食事制限という考えは捨てましょう。

低カロリー、高たんぱく食、温野菜たっぷりで、減塩の食生活を心がけてください。
体内の赤ちゃんに良い環境を作り、産前・出産・産後に必要な母体を作りだす食生活を心がけましょう。

体重管理がストレスになったら

食べたいと思っているものが、体内の赤ちゃんの成長や発達を妨げるものだとしたら?
産前・出産・産後の母体に悪い影響を与える食材だとしたら?

それを知るだけで、おのずと摂取量は減り、食欲を抑える気持ちになります。
毒だとわかれば、口にしたくなくなるものです。
正しい知識を知ることで生活が見直され、心にも行動にも変化が現れます。

体内の赤ちゃんと母体を健康にする食材は思いっきり食べていいのです。
下記の「妊娠中たくさん食べてほしい栄養」の章を参考に、理想の食材を使ってお菓子を作ったり、朝昼夜のお料理を工夫したりして、食生活を楽しんでください。
その工夫は今後のあなたの食生活をより豊かにし、生まれてくる子供や旦那様も、より健康な体に変えてくれることでしょう。

妊娠中たくさん食べてほしい栄養

妊娠中に必要な栄養素

歯や骨をつくる「カルシウム」

カルシウムは妊娠前の約1.8倍も必要です。
赤ちゃんの体をつくために、また母体の歯や骨を維持するために、欠かすことができません。
カルシウムが不足すると流産や早産、難産をまねきやすく、出産時の出血が多くなったり、産後の回復が遅れたりする可能性もあります。

カルシウムは神経を静める効果もあります。
神経過敏、イライラするときは積極的に食べましょう。

<カルシウムの上手な取り方>
カルシウム(豆乳・小魚・海藻・木綿豆腐・切干大根・小松菜・桜えび・いわし・さば・さんまの缶詰・しらす干し・スキムミルクなど)を
動物性たんぱく質(牛肉・豚肉・鶏肉)と一緒に食べると吸収率が高まります。

<注意>
ビタミンD(日光浴)の不足や、加工食品やスナック菓子の過剰摂取は、カルシウムの吸収を低下させます。

貧血予防にたっぷり「鉄分」

貧血を予防するために鉄分もしっかり摂りましょう。
お腹の赤ちゃんは血液をつくるため必要な鉄分を、胎盤を通して母体からどんどん吸収します。
母体は非妊時に比べて60~70%増しで鉄分が必要となり、鉄欠乏性の貧血になりやすいのです。

貧血がひどくなると、息切れがしたり、めまいがするなどの症状が現れます。
そのような状態でお産に臨めば、体力の低下から有効な陣痛が得られなかったり、産後に大出血したり、子宮の戻りが悪かったり 母乳の分泌にも影響したりするリスクが生じます。

<鉄分の上手な取り方>
鉄分(しじみ・ほうれんそう・レバー・ひじきなど)に、たんぱく質(肉・豆腐)+ビタミンC(果物など)を一緒にとると消化吸収が高まります。
鉄なべで調理するのもおすすめです。

<注意>
コーヒー・紅茶などに含まれるタンニンは鉄の吸収を妨げる作用があるので、食事の前後1時間はひかえましょう。

野菜の「ビタミン・ミネラル・食物繊維」

野菜にはビタミンや鉄、カルシウムなどがいっぱい含まれています。
食物繊維も含まれ、便秘気味改善に効果があります。
便秘予防として、食物繊維が多い野菜のほか、ビタミンや海藻などのミネラルをたっぷり摂るのもおすすめです。

妊娠中の美ボディの作り方

体形維持のツボ
妊娠中、健康美にあふれた理想的な体「美ボディ」を作るには、体中の血の巡りをよくすることが大切です。
血の巡りをよくする食事と、正しい姿勢を意識しましょう。

姿勢が正しくないと筋肉のバランスが悪くなり、腰痛や肩こり、頭痛までも引きおこします。
美しい姿勢を意識すると、筋肉が無理なくバランスよくつき、激しい運動をしなくても、インナーマッスルまで自然と強化されます。

美しい姿勢で下腹にある丹田(気が集まるところ)を意識し、呼吸を体中にゆっくり送り込むだけで、気持ちも穏やかになっていきます。
丹田(下腹)を意識して歩くことで腹筋が鍛えられ、次のような効果も望めます。

  1. お腹に余分な脂肪がつきにくくなります
  2. 腰痛を予防します
  3. 赤ちゃんの逆子予防になります
  4. 腹筋も背筋も鍛えられ、赤ちゃんを楽に産むことができます

<注意!>
下腹にある丹田(気が集まるところ)を意識して歩くということは、腹圧(便を出す感じ)かけることではなく、肛門を閉めた時、または髪の毛を真上に引っ張られるように姿勢を正した時に下腹が固くなる感じです。
腹筋を鍛えることは腹圧をかけることではありません。

妊娠は体づくりを見直すチャンス!

妊娠したら、お腹の赤ちゃんは266日間、ママであるあなたと一緒に暮らします。
赤ちゃんにとってより良い環境をつくってあげることが大切になります。
それは、母体にとっても快適で健康な体づくりを意味します。

マタニティーライフは今までの食生活を見直し、改善するチャンス。
妊娠中の体重管理をはかりながら、いつまでも若々しい健康的な体づくりをめざしましょう。
あなたの意識が変わるだけで、健康美にあふれた理想的な体をつくることができます。
私の著書『産前・産後の「美ボディ」&「美乳」BOOK』(学研プラス社)は、妊娠・出産という特別な出来事が、妊娠前の生活と、産後の生活につながっている大切さを綴った本です。
その大きな出来事を上手に乗り越えていくテクニックをお伝えし、いつまでも若々しい健康的な体づくりを願って書きました。

産後は、初めての育児の緊張と疲れで本など読む気になれないものですので、ぜひ妊娠中に本書をご一読ください。
この大きな出来事を楽しく乗り越える助けとなることでしょう。

葉酸サプリの比較

記事を書いた人

川島智世
『生後すぐからできる赤ちゃんのリズム体操』の著書が話題に!子育て支援や学校での講演活動(命の学習・性教育)等にも注力。
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