妊娠超初期の食欲に変化がある時期とその理由【旺盛&不振】

妊娠超初期の食欲ってどうなるの?
人によって様々な症状があるだけでなく、同じ人でも妊娠するたびに異なる場合もあります。
妊娠超初期は妊娠に気づいていないことも多いので、後から考えると食欲が増えていたかもという程度の人もいます。
妊娠週数が増えるとだんだんと食欲が低下するなど、時期によって変化がある人もいるので、食欲の変化に合わせて食事の仕方を変える必要があります。
妊娠がわかると、お腹にいるもう一つの命もいたわり気遣う必要があるので大変に思いがちですが、お腹にいる赤ちゃんのお蔭で食や食べる環境を見つめなおすチャンスをいただいていると思いましょう。
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食欲が低下する
胃がむかむかする、においに敏感になるというつわり症状が原因で、吐き気や嘔吐が起こり、食欲が湧かなくなるという人が多くいます。
食欲が低下するなら、スムージーなどの飲みやすい野菜ジュースを考えましょう。
ビタミンや鉄材を含んだゼリー、寒天にしたデザートやスナックなど栄養補給しつつ食べやすい形になっている食べ物がたくさんあります。
栄養素として鉄分やカルシウム、食材ではお野菜や大豆などを摂りやすい形で補給しましょう。
食事は未来の自分を作っていく大切な宝物だと思って食材も選んで食べるようにしましょう。
その場しのぎのいい加減な食生活は、母体にも胎児にも良い結果を残しません。
つわりの症状は、黄体ホルモンの分泌が増えて自律神経が乱れることで起こります。
また、黄体ホルモンには子宮の収縮を防ぐ働きもあり、その影響で胃腸の働きが弱まって頻繁に吐き気や嘔吐が起こりやすい状態となってしまいます。
食欲が旺盛になる場合
胎児の成長を促すために体が栄養分をため込もうとするため、食欲が増します。
お腹が空くと気持ちが悪くなるという食べつわりと呼ばれる症状もあります。
絶えず何かを口にしておけば気持ち悪くならずに済みますが、食べ過ぎて急激に体重が増えてしまうことがないように気を付ける必要があります。
体に良い食材は、妊娠している・していないにかかわらず同じです。
妊娠しているときも妊娠していないときも体によいものを食べるのが理想。
ごませんべいや枝豆、小魚アーモンドとかヘルシーで体に良いおやつや食材はいくらでも探せばあります。
食欲がなかなか抑えられない時は食べすぎに気をつけるのはもちろんですが、どうしようもない時は体によいものを食べるようにしましょう。
にんじんや大根、赤ピーマンなどを自分好みのドレッシングをかけていただくとかぼちゃをトースターで焼いたり蒸したりしていただくなど旬の果物野菜など体の内側を温める食材から選ぶことをお勧めします。
スナック菓子やグミ、アメなどのお菓子、体の内側を冷やす食材は避けましょう。
食欲が低下してしまった場合に気をつけること
食べられなくても、水分はしっかり補給しましょう。
胃腸を刺激しないように、常温の物を少しずつ飲むのがおすすめです。
脱水症状を起こしてしまうと危険な状態になり、治療や入院が必要となるケース(妊娠悪阻)もあります。
つわりがひどく、水分も口にしにくいという場合は、早めに医師に相談して悪化を防ぐことが大切です。
脱水予防には、イオン飲料水よりOS1(経口補水液)のゼリー状がのど越しがよく効果的です。
発熱や熱中症・嘔吐・下痢など赤ちゃんから大人まで脱水予防としては即効性があるので2パックぐらい常備品としてお家においておきましょう。
妊娠超初期のうちは症状が軽くても、妊娠初期以降はさらに症状が重くなる可能性もあります。
症状が軽いうちにゼリーなどの食べやすいものや簡単に作れる料理を用意しておくのがおすすめです。
家族に協力を求めて、症状が治まるまでは無理をせずに過ごせるようにしましょう。
食欲が低下してしまった場合の対処法
無理をしないで、食べられるときに食べられる量を食べることがポイントです。
この時期は栄養バランスなどを気にしなくても胎児は成長してくれるので、吐き気が起こりにくいものや喉を通しやすいものなど、自分が食べやすいものを選んで大丈夫です。
さらっと食べられるもの
胃に負担がかかりにくいものや食べる時に手間がかからないものを選び、手軽に食べられるものがおすすめです。
体調が悪い、食べる気がおきないときにお料理をするのも億劫なものです。
においがきになったりとごはんを炊く気にもならないことも。
体調がすぐれない時のために、市販のおかゆを買っておくのもいいでしょう。
梅味や玄米、薬膳など種類も多く揃えておくと便利です。
そのまま食べられるクラッカーも手軽でお勧めです。
カットした果物や野菜スティックやミニトマトも手軽に食べやすく、栄養面も安心です。
果物に無糖のヨーグルトをかけて食べるのも良いです。
近頃は野菜たっぷりのジュースやスープも飲みやすいものが売られています。
少しでもお腹にいる赤ちゃんと自分自身の健康を考えて口に入れるものを選びましょう。
糖分を補給しやすいもの
血糖値を維持することで、吐き気を軽くすることができる場合も。
食欲がなく食べられていない上体が続いてしまった時などは血糖値を低下させないように、糖分を補給しましょう。
糖分を補給しやすいものでは、ゼリー・プリン・寒天・ジュース・シャーベット・あめなどがあげられますが、何でも摂って良いわけではありません。
糖分を取りすぎず、体によいものを摂るように心がけましょう。
ゼリーや飴で糖分を補給する時は、果物や梅、抹茶やしょうがなどを材料にしたものを選びましょう。
こんにゃくゼリーもおすすめです。
寒天やプリンも同様にさつまいもやにんじん、かぼちゃなどの材料のものがベター。
甘酒もお勧めです。
清涼感があり、口にしやすいもの
水分や糖分を摂れ、さっぱりしていたり口どけがいいものはつわり中でも口にできる人が多くいます。
冷えや糖分の摂り過ぎに気をつけましょう。
シャーベットや氷で口の中をすっきりさせることもできます。
はちみつレモンならホットでも冷たくても飲みやすい人が多いもの。
お酢のジュースもいろいろな種類がでていて飲みやすくなっています。
炭酸水で割って飲むのもおすすめです。
アイスクリームはつわり対策としていろいろなところで推奨されてはいますが、乳脂肪系は体を冷やし、ゆくゆくは母乳トラブルの原因にもつながってしまうことも。
また、冷たい飲み物は胃を冷やし、妊娠時期が経つと逆子になる原因の一つになります。
胃を冷やしすぎることは胃の周りに中性脂肪がつきやすくもなります。
食生活は習慣化するものです。
妊娠初期でつわりの対処法として摂ったものを、中期・後期とずっと良いものだと思い込んで習慣化してしまうことはよくありません。
そのため、妊娠超初期~初期から、通して食べていきやすいものを選びましょう。
時には気分転換を
何もしないでいると、食べられないことばかり気になってしまうことも。
仕事や趣味に集中して気を紛らわせるというのも1つの手です。
ただし、あまりに症状が辛い場合は仕事を休ませてもらうことも大切です。
特に、接客など仕事中に自分のペースで休むことが難しい職業の人は、症状が軽くても早めに上司に相談しましょう。
体調がすぐれないと出不精になり、ますますふさぎがちになります。
なかの良い友達と素敵なレストランで体にいいもを食べたり、山・海・草原・川原などで心地よい風や太陽の温もりに包まれてお弁当やおやつを口に入れたりするのもおすすめです。
食事をとるということは、その環境や食器や音楽など同時に安らぐものを組み込むだけで、食欲がましたり気持ちのふさぎから開放してくれたりします。
食欲が旺盛になった場合に気を付けること
妊娠中を通して食べ続けてしまうと体重が増えすぎてしまうことが考えられます。
体重が基準よりも増えすぎると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのトラブルが起こりやすくなってしまいます。
それだけでなく、脂肪によって産道が狭まり、難産になるという可能性もあります。
母体だけでなく胎児にも悪影響となってしまわないように、特に安定期頃からは食欲が旺盛になってくるので食事量に気を付ける必要があります。
食欲が旺盛になった場合の対処法
箸やスプーンにたくさんの量を取らないようにして、1回ごとによく噛むことを意識すれば少量でも満腹感を得ることができます。
野菜から食べるようにするのも栄養を吸収しすぎないようにするポイントです。
また、食欲が低下した場合と同じように、仕事や趣味に集中すると気が紛れて食べ過ぎを防止することができます。
仕事をしていない人は、食べる時間をあらかじめ決めておき、その時間以外はなるべく食べないようにするというのも効果的です。
ジュースや野菜ジュースで寒天ゼリーなどを作っておくと、好きな味を用意することができ、カロリーも抑えられるのでおすすめです。
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川島智世先生からのアドバイス
妊娠3週では、胎児の原形である胎芽が形成され、妊娠7週では2頭身に成長します。
その頃、母体はムカムカやだるさ、熱っぽさ、眠気、乳房の張りや乳首がチクチクするなど妊娠の兆候が現れます。
胎児は人間らしい形の体作りに大忙しの時間でもあります。
「お母さん、私(僕)がお腹にいるよ!気づいて」
「今、人間の形になるために頑張ってるよ!!だからお腹にいる私(ぼく)とママの体をいたわって」
とサインを送っているのです。
そこで風邪だと思い込んで薬を飲んだり、無理をして動きまわることで、胎児の成長を妨げることに結びつくこともあります。
体の中にもう一つの命が生きている意識つけはとても大切です。
おなかのなかでがんばっているわが子に「頑張れ!!ママも頑張るから・・」とエールを送りつつその不調を感謝して乗り越えていただけたらと思います。
お腹に命が生きているからこそ味わえる体験は、誰しも体験できるわけではありません。
妊娠中いろんなことがあり、大変であればあるほど、元気で生まれてきたわが子の産声を聞いた時にはその感動もより深くなるのではないでしょうか。
パパへ(妊婦をサポートされている方へ)
ママの心の成熟度で妊娠への不安の深さが変わります。
妊娠中はホルモンのせいもあり、心身が不安定である方もおります。
回りのアドバイスや優しい言葉かけで不安から開放され、前向きに妊娠(胎児の成長)を受け入れ、マタニティライフを楽しむことができるようになります。
パパやご両親、家族の心遣い、専門職の言葉かけも大切な心の栄養となります。
記事を監修した助産師

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