妊娠超初期は便秘になりやすい?!妊娠中でも安心の便秘解消術

妊娠超初期に便秘になる理由
便秘だけでは妊娠したと気付くきっかけになりにくいものですが、妊娠が理由で便秘になってしまうことがあります。
妊娠により、体がホルモンや水分の影響を受けているのです。
黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されるため
子宮の収縮を抑える働きがあり妊娠を継続するために重要なホルモンですが、同時に胃腸の働きも抑えてしまいます。
そのため、便を押し出すことができず滞りやすい状態(便秘)になります。
腸内の水分が子宮に吸収されてしまうため
妊娠すると、胎児の成長のために普段よりも多く造血しなければなりません。
血液はほぼ水分でできているので、造血するためには多くの水分が必要です。
そのため、黄体ホルモンが腸の水分を普段よりも多く吸収するように働きかけます。
それによって腸内の水分が不足しやすくなり、便が硬く排出されにくくなってしまうので便秘症状が起こります。
妊娠超初期から便秘になりやすくなり、その後黄体ホルモンの分泌が抑えられる16週頃まで続く場合が多いです。
妊娠していない場合の生理前時期でも、黄体ホルモンが多く分泌されるため便秘になりやすいです。
しかし、生理が始まれば黄体ホルモンの分泌量は下がり、便秘の症状は治まります。
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妊娠超初期の便秘を解消する方法 ~食生活編~
規則正しい食生活
栄養バランスのとれた食事を1日3回、規則正しくとることは重要です。
毎日だいたい同じ時間に食事を摂ることで定期的に胃と腸が働く環境を作ることができます。
食事の間を空けすぎると1度にたくさん食べてしまいがちに。
朝食を抜いてしまうと、体は代謝を抑えるようになってしまいます。
便秘だからといって特定の栄養を多く摂取するというよりは、食事全体の栄養バランスを整えることで、腸内環境改善につながります。
また腸は免疫細胞の6割が集中している場所と言われ、腸の機能を改善することが身体の免疫力アップにつながります。
つまり、免疫力をアップすることで、妊娠によって起こる体内のトラブルから母体や胎児を守ることにも。
便秘は腸内だけでなく肛門にも負担をかけ、切れ痔やいぼ痔を引き起こす可能性があるので、腸機能の改善はとても大切です。
便秘解消に役立つ栄養素や食べ物を取り入れる
栄養バランスを整えた上で、便秘解消に役立つ栄養素や食べ物を食事に取り入れましょう。
腸内環境を整える成分で代表的なのが、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維です。
この成分は腸内環境を改善してくれる優れもの。
特に、便秘のときは不溶性食物繊維を意識的に摂取するのがおすすめです。
不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収してふくらみ刺激を与え、便を押し出してくれる効果が期待できます。
また、水溶性食物繊維は腸内環境を整えてくれる効果があるとされているので、どちらの種類の食物繊維もバランスよくとるようにしましょう。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の成分を多く含む食材はたくさんあります。
しかし、個々の身体と食品との相性があるため、どの食材からも同じような効果が期待できるとは言えません。
例えば、同じ不溶性食物繊維を含む食材であるイモ類ときのこ類でも、個人によって反応が違います。
さまざまな食材を試してみて、自分の身体に一番あったものを見つけ出すことも大切です。
不溶性食物繊維を多く含む食材例
- 大豆
- ごぼう、イモなどの根菜類
- きのこ類
- 穀物
水溶性食物繊維を多く含む食材例
- りんご
- みかん
- にんじん
- キャベツ
- トマト
- こんにゃく
- 海藻・寒天
その他の成分では、ビフィズス菌・オリゴ糖が腸内環境を整えるのに役立ちます。
納豆や豆腐は食物繊維を多く含むだけでなく、エストロゲンを増大させるイソフラボンも多く含んでいます。
エストロゲンが増大するとホルモンバランスが整います。
水分を多めに摂る
普段の生活よりも水分を多く摂りましょう。
1日1.5~2リットルを目安に飲むようにすると、便が適度な硬さになります。
水分が足りていると体をきちんと機能させることができますが、水分の不足は便秘の原因となってしまうので注意してください。
また、水をたくさん摂取するだけでなく、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を含んだスムージーなども飲むようにしましょう。
朝起きてすぐコップ1杯の水
朝起きてまずコップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。
胃と腸を刺激し、働きを促します。
水には硬水と軟水があり、これを使い分けて飲むのがおすすめです。
私たちが普段飲んでいる水は軟水ですが、硬水に多く含まれているマグネシウムには便を柔らかくする働きがあります。
便秘解消のためには、朝起きてすぐに硬水をコップ1杯飲むようにしましょう。
このとき、コーヒーや紅茶、緑茶ではなく水にするようにしましょう。
カフェインを含む飲み物は刺激物になってしまい、水が有効に働く力を発揮することができません。
妊娠超初期の便秘を解消する方法 ~生活習慣編~
適度な運動
体を動かすことは腸の動きをよくするのみならず、冷え性の改善も期待できます。
冷え性になっていると基礎代謝が落ち、血行が悪い状態が続きます。
血行不良により内臓にも十分な血液が回らず、大腸の働きも弱くなってしまいます。
足首にある三陰交(さんいんこう)というツボや、足裏にある湧泉(ゆうせん)というツボを刺激するのも効果的です。
質の良い睡眠をとる
夜更かしや睡眠不足、寝不足では生活リズムが崩れた状態になっています。
体内時計は狂い、食べたものの消化や吸収をする力も弱ってしまいます。
夜更かしや睡眠不足、寝不足では生活リズムが崩れた状態になっています。
体内時計は狂い、食べたものの消化や吸収をする力も弱ってしまいます。
そして、不規則な睡眠では排便のリズムも崩れやすく、便秘になりがちです。
自分にとってすっきりできる睡眠時間を毎日とるように心がけましょう。
寝る前のテレビやスマホは寝つきがわるくなる原因です。
寝る2~3時間前にお風呂に入り、寝る前にはストレッチをすることが深い睡眠のために効果的です。
ストレスは自律神経を乱すので、腸の蠕動(ぜんどう)運動が鈍くなります。
ストレスを解消することも便秘予防になりますので、良い睡眠をとって心身の疲れを癒しましょう。
熟睡できる環境(部屋や寝具など)づくりも大切です。
下半身を冷やさない
体全体の冷えも大敵ですが、特に下半身を冷やさないように気をつける必要があります。
下半身の血行をよくすることで、全身の冷えにも効果があります。
お腹が冷えていると腸の動きが鈍くなってしまいます。
カイロなどで直接お腹を温めたり、入浴はシャワーで済ませずにゆっくり入れる温度の湯船に10分ほど浸かったりするなどしましょう。
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便秘のお薬を飲んでも大丈夫?
薬は妊娠に悪影響を及ぼす可能性があるため、市販薬を自己判断で服用してはいけません。
必ず医師に相談しましょう。
使えない薬
刺激系の下剤や浣腸は子宮が収縮しやすいため、流産や早産になるリスクがあります。
常用している人は早めに医師に相談し、便秘が辛くなる前に妊娠中でも使える薬を用意しておくと良いでしょう。
使える薬
塩類下剤と呼ばれる、酸化マグネシウムが主成分のものであれば大丈夫です。
産婦人科で便秘の相談をすると、処方してもらえます。
塩類の浸透圧によって腸に水分を集め、便を柔らかくすることができる薬です。
刺激系の下剤と比べて効き目は穏やかなので、便通が良くなるまでに8時間程度かかります。
葉酸サプリに便秘解消成分入りもある
葉酸サプリは赤ちゃんのために飲むサプリと思いがちですが、葉酸以外に貧血防止に効果的な鉄分やビタミンなども含まれています。
中には便秘解消に役立つ乳酸菌配合のものも。
葉酸サプリに配合されている葉酸の量は、各メーカーで大きな差はありません。
そのため、葉酸以外の成分で比較して選ぶ手もありますよ。
妊娠超初期の「便秘症状」体験談
記事を監修した助産師

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