妊娠超初期のおりものはどう変わる?状態・量・色・匂い別で解説

妊娠超初期にはおりものに変化がある?
おりものは、子宮頸管や膣の中の乾燥を防ぐために女性の身体から分泌されています。
女性ホルモンの影響を大きく受けそのバランスの変化により量や色、においなどの状態が変わります。
妊娠かな?と思われる症状が出始めることもある「妊娠超初期」と呼ばれる時期。
早い場合では3週ぐらいから体調の変化を感じることもありますが、なにも自覚症状のないこともあります。
まだ妊娠の自覚が無い場合でも、体内では確実に赤ちゃんを迎える準備が開始されさまざまな体調の変化が現れますが、その一つとしておりものの状態の変化があります。
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生理周期の中でもおりものの状態は常に変わりますが、妊娠成立直後の妊娠超初期には特に女性ホルモンのバランスが急激に変化し、それに伴いおりものの状態も変わることがあります。
妊娠の自覚症状が無くても、おりものの状態で妊娠に気づく方もいるようです。
妊娠超初期のおりものの特徴をおさえて注意深く観察してみてください。
もちろん状態には個人差がありますが、通常時のおりものとの差はなんでしょうか。
妊娠超初期のおりものの特徴や、注意すべきおりもの、病気のサインについてご説明します。
妊娠超初期のおりものの特徴
生理周期の中でおりものの変化を感じている方も多いでしょうから、妊娠成立でおりものが変化していても見過してしまいがちです。
妊娠が成立するとエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増加することによりおりものも変化します。
妊娠超初期のおりものの詳しい特徴を以下にまとめました。
色と状態
通常時の色は透明や半透明、白やクリーム色の方が多いですが、妊娠超初期には水っぽいゼリー状のおりものに変化する方が多いです。
中には伸びがよく「どろっとしている」おりものの方もいます。
おりものの状態には個人差が大きいようですが、自分のいつもの状態との変化に着目して観察してください。
生理周期の大体中間にあたる排卵期のおりものに似た状態という方もいますが、まだ排卵期ではないのにこのおりものはいつもと違うなと感じる方もいるようです。
量
量が増えることが妊娠超初期のおりものの最大の特徴ともいえるかもしれません。
妊娠成立とともに女性ホルモンの分泌が活発になるため排卵期と同様おりものが増えるのです。
通常であれば、排卵期の後「黄体期」に入るとおりものの量が減りますが、妊娠中はおりものの量は多いまま続くと考えてよいでしょう。
ただ、おりものの量は個人差が多いようです。
普段より少なくなる場合やかなり多くなる場合もありますので、量の変化については過度に心配する必要はありません。
におい
通常時でもおりものは少し生臭いにおいがするかもしれませんが、妊娠超初期にはさらににおいが増す場合があります。
これはおりもの自体の変化の場合もありますが、妊娠成立によって嗅覚が敏感になっていることが原因かもしれません。
食べ物のにおいなどにも敏感になり始めたという場合はつわりの一種ですので、おりもののにおいを多少強く感じたからといって特別心配する必要はありません。
心配なおりものは
妊娠超初期のおりものの変化は過度な心配は必要ない場合がほとんどですが、変化のある中には少し心配なおりものもあります。
可能な限りストレスを軽減するなど生活を改めるまたは食生活を改善するなどして、特に心配な場合は専門医への相談を検討することをおすすめします。
茶色い場合は
妊娠超初期にはおりものが茶色や赤褐色になることがありますが、これは妊娠初期に出血が起こり血液とおりものが混ざった場合に起こります。
長く続かない場合は心配ありませんが、妊娠反応が確認できた後にピンク色や褐色のおりものがあれば受診が必要です。
ピンク色、鮮血で下腹部痛を伴う
おりものに混ざって鮮血やピンク色のおりものが大量に続き下腹部痛を伴う場合は流産や切迫流産の兆候、または子宮外妊娠の可能性があります。
少しでも不安がある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。
また、妊娠中は膣内や子宮の入り口の組織が柔らかい状態になりますので、内診や経膣エコーなどの刺激で鮮血を伴うおりものが出る場合もあります。
さらに胎盤や子宮は妊娠経過とともに徐々に大きくなりますが、子宮と胎盤の成長速度のずれが生じると胎盤が少しはがれて出血することもあります。
少量の出血であれば心配ありません。
白いぽろぽろしたおりもの、外陰部の痒み
カッテージチーズや酒かすのようなぽろぽろした状態、またはヨールグト状やクリーム状の場合で外陰部の痒みや刺激感が伴う場合、カンジタ膣炎の疑いがあります。
出産時もカンジダ膣炎が完治しないままだと、赤ちゃんに感染してしまう危険性があります。
病院に相談し、出産までに直すようにしましょう。
こい黄色、灰色
トリコモナス膣炎、淋菌感染症(淋病)、性器クラミジア感染症の可能性があります。
症状はそれぞれの病気によりますが、腹痛や発熱、外陰部のかゆみが伴う場合もありますので注意が必要です。
性器クラミジア感染症は自覚症状がなく、症状が悪化した場合は将来的に不妊になる可能性もあるとされていますので心配です。
いつもと極端に違うおりものの色や状態の変化が続いて不安な場合は、医師に相談することをおすすめします。
泡状や膿状、水っぽい
泡状のおりものはトリコモナス膣炎、膿状だと淋菌感染症や子宮がんの可能性があります。
性器クラミジア感染症の場合は水っぽいおりものが出るとされていますが、これは妊娠超初期のおりものの変化との見分けが大変難しいので、日々の変化を注意深く観察することが大切です。
悪臭がする
腐敗臭がするなど明らかな悪臭は感染症の疑いもあります。
子宮の病気やトリコモナス膣炎、淋菌感染症、細菌性膣症の可能性もあります。
まとめ
おりものの変化は個人差も大きく、また他人には相談しにくいため、自分の変化は正常なのかどうか心配になることもあると思います。
何か心配なことがあれば、手遅れにならないうちにすみやかに専門医に相談することが大切です。
おりものは大切な自分の体からの声。
十分耳を澄ませて少しの変化も気づけるようにすることが何より重要です。
妊娠前も妊娠中もおりものの変化が病気などのサインにもなったりするので変化に気付けるように、少し気をつけておくと何かあったときに安心です。
おりもの変化で妊娠に気づいたという先輩ママも多いですが、おりものだけでは妊娠かどうかは判断できません。
妊娠成立とともに起こる他の症状もあわせてチェックしてみて総合的に判断してください。
妊娠超初期には様々な症状がありますが、体のだるさやつらさを感じたときには無理せず休養を取るようにしましょう。
体のだるさやつらさは赤ちゃんが発した「無理しないで」のサインと受け止め、リラックスして過ごすことが何より大切です。
そして、妊娠中に余計な心配をしなくていいように、妊娠前には一通りの性感染症のチェックを受けておくようにしましょう。
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おりものが心配なときに検査できる場所
自覚症状があってもなくても、希望すれば産婦人科や婦人科でおりもの検査ができます。
症状があって検査をする場合は保険適用となり、検査費用は3割負担で済むので心配なことがあればすぐに受診しましょう。
おりもの検査を受けるタイミング
妊活開始前に検査しておくと、妊娠してから治療しなければならないリスクを回避できます。
ただし、月経期間の検査はできないので、必ず生理予定日前か生理終了後に検査を受けるようにしてください。
また、おりもの検査では妊娠反応を調べることはできないので、妊娠が確定しているかどうかはわかりません。
妊娠の可能性がある場合は、そのことを伝えて担当医師に妊娠検査も同時にしてもらうようにしましょう。
検査方法
膣の中に綿棒をいれて分泌物を採取し、検査に出します。
2週間程度で検査結果がでますが、目で見て感染症の疑いがあるときは結果を待たずに治療を開始することも。
おりもの検査ではクラミジア、トリコモナス膣炎、淋菌などの細菌性膣炎や膣内の免疫力が低下して炎症を起こしているかどうかを調べます。
検査自体は数分程度で終わるのであまり負担にはなりませんが、内診台に慣れていない人は緊張で力みすぎて痛みを感じることもあるので、リラックスすることを心がけてください。
結果がすべて陰性なら感染症はなく、もし陽性反応が出た場合は検査した婦人科で適切な処置をしてもらいましょう。
陽性反応が出たときの治療法
もし細菌検査で陽性がでた場合は、膣内への薬液注入や膣洗浄など症状にあわせた治療が行なわれます。
細菌をなくすための内服薬と外用薬を出されることが多く、最後に内診で細菌性膣症や炎症が治っているかの確認があります。
妊娠している場合でも放置すると母子感染の危険性があるので、病院の指示に従い治療をしっかり受けましょう。
郵送検査薬の落とし穴
最近ではおりものを郵送して検査ができるサービスもありますが、自分で採取するものは産婦人科医が内診や目診を行なわないので適切な検査項目がわかりません。
郵送キットなら病院に行く恥ずかしさはありませんが、検査項目ごとに費用が設定されているので安い検査を選択してしまい、正しい検査結果が得られないことも。
本当に自分に必要な検査は何かと、ネットであらゆる情報を調べても体験談だけでは自分の症状を確定できないので、参考程度にするほうがベター。
妊娠の可能性があり、「おりものがいつもと少し違う」くらいの場合なら、生理開始予定日過ぎに妊娠検査薬を試して産婦人科を受診しましょう。
おりものが気になっても洗いすぎは禁物
下着が汚れるくらいの量や粘り気の強さが気持ち悪く、においの変化などが気になる場合でも、毎日石鹸でゴシゴシ洗ってはいけません。
外陰部に常在する菌は、膣の中まで雑菌を繁殖させないように自浄作用の役割をもっています。
石鹸を頻繁に使うと、その「良い菌」まで洗い流してしまうことになるので症状がさらに悪化することも。
細菌を殺そうと自己判断で洗いすぎることや、清潔にしようと熱いお風呂につかりすぎてデリケートゾーンを乾燥させてしまうことが、においやかゆみの原因になることも多いのです。
ボディソープや石鹸は洗浄力が強すぎるので、どうしても洗ってすっきりさせたい場合は、弱酸性に作られているデリケートゾーン専用石鹸を使いましょう。
さらに、天然成分で作られている石鹸の方が肌に優しく常在菌を死滅させにくいのでおすすめです。
トイレのときのビデも使いすぎると免疫力を弱めてしまうので注意しましょう。
妊娠超初期の「おりもの変化」の体験談
さらに、体がとてもだるくなったので、妊娠したかもと思いました。
記事を監修した産婦人科医師

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