息苦しいのは赤ちゃんのサイン?!【妊娠超初期の動悸・息切れ】

息苦しいのは妊娠超初期症状の一つ?
あまり知られていない症状ですが、妊娠超初期症状の1つです。
妊娠中には約50%の妊婦が動悸や息切れ、疲れやすさ、呼吸困難などの症状を経験しています。
これらの症状が現れる多くのケースが妊娠後期ですが、検査薬使用時期よりも前(生理予定日前)の妊娠超初期にも現れることがあるのです。
普段と同じ生活をしていて突然息苦しさを感じた場合は、まず病気を疑うと思いますが、妊娠の可能性がある人は病気ではなく妊娠による症状である可能性があります。
慌てないで他の妊娠超初期症状(吐き気や眠気)がないかなどの確認をすることも大切です。
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妊娠超初期の息苦しさの原因
妊娠超初期に息苦しく感じる(動悸や息切れ)原因は大きく4つの身体の変化が原因です。
- 1.心臓への負担
- 妊娠中は血液が薄まった状態になり、循環する血液量が増えます。
そのため、心臓がいつも以上にがんばって血液を循環させることになるのです。 - 2.自律神経の乱れ
- ホルモンの影響を受けて、自律神経が乱れることによって息苦しさの原因になります。
特に動悸が激しいなどを感じることがあります。 - 3.呼吸中枢への刺激
- 妊娠によるホルモンの変化です。
黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量増加することで呼吸中枢が影響を受け、深い呼吸がしにくくなるため、息苦しさを感じることがあります。 - 4.循環血液量の増加による貧血
- 妊娠すると、鉄分や葉酸などの造血に必要な栄養素が増えます。
受精卵の成長で必要な栄養素が足りないことで、循環する血液量が増えて血液が薄まるため、人によっては貧血になり息苦しさや動悸、息切れの原因になることも。
普段からバランスのよい食事を摂っていたとしても、急に必要な栄養素が増えるため、栄養不足になることがあります。
持病や妊娠時期に起因する息切れ
喘息や心臓疾患などの持病がある人は、妊娠による負担が増えることで持病が悪化し、息苦しさの原因となっている場合もあります。
持病がある人はかかりつけの医師に妊娠の可能性があることを伝え、普段服用している薬を飲み続けていいのかなどの今後の注意点について確認しましょう。
一方、妊娠中期~後期の息苦しさは、子宮が大きくなることで横隔膜が上がり、肺が圧迫されるようになるため起こります。
動悸や息切れも起こりやすくなるため、赤ちゃんに酸素を送るという観点からもゆっくりとした動きで行動し、症状を起こりにくくすることが大切です。
妊娠超初期の息苦しさを解消する方法
妊娠超初期の息苦しさの原因はひとつではないことも。
いくつか複数の対策をとらないと解消できないこともあります。
息ができないほどではないことがほとんどなので身体と相談しながら過ごし、妊娠判定まで待ちましょう。
息苦しさ以外の症状があった場合でも、妊娠だと思うほど息苦しさが解消できないケースも考えられます。
気持ちをゆったりもってあせらないことが重要です。
横になる、椅子に座るなど楽な体勢で休む
横になるときは足を高く上げると血流がスムーズになり楽になります。
立ち仕事の人は、できれば周囲の人に事情を説明して辛い時には休憩させてもらうなどをしてなるべく身体の負担を軽くしましょう。
ストレスを解消する
ストレスによる自律神経の乱れを防ぐことで、動悸を抑えられることも。
ハーブティーやアロマなどを活用し、リラックス&リフレッシュするのもおすすめです。
ただし、ハーブティーやアロマには妊娠中の禁忌とされているものもありますので、使用前には必ず成分を確認しましょう。
食事に気をつける
血液中の酸素不足解消のために、鉄分・葉酸を補って赤血球を増やすことで対策がとれます。
鉄分や葉酸が多く含まれる豆腐・納豆・ほうれん草・小松菜などを食事に取り入れましょう。
葉酸サプリを飲むのも効果的です。
体内に蓄積されにくく、食事だけでは十分な量をとりにくい栄養素でもあるので、葉酸サプリメントを飲むことが推奨されています。
最近では葉酸サプリの販売会社が増え、商品数も豊富です。
葉酸サプリ選びは、こちらのページが便利です。
姿勢や呼吸に注意する
肩が前に出て猫背気味になる、うつ伏せになるなど肺が圧迫される姿勢をとるとしっかり息が吸えません。
姿勢を正しくして深い呼吸を心がけることが大切です。
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ウォーキングなどの軽い運動をする
血流がよくなる、自律神経が整います。
気分転換にもなるため、ストレス解消の効果もあります。
睡眠をたっぷりとる
左半身を下にすると血が巡りやすいため楽になります。
睡眠中の血行不良を防ぐため、息がしやすい姿勢や環境で寝ることも大切です。
妊娠超初期に息苦しさを感じたら薬を飲んでもいいの?
妊娠の可能性がある限り、自己判断で薬を飲むことはやめましょう。
妊娠超初期~初期は胎児の主要な臓器が作られる器官形成の時期であり、催奇形因子の影響を受けやすいため妊娠期間の中でも特に大切な時期と言えます。
妊娠が確定していなくても、妊娠の可能性が考えられる場合は薬の服用はせず、症状が辛い場合は病院に行って医師に相談することが大切です。
妊娠の可能性を考えず既に薬を飲んでしまったという人は、心配しすぎるとそれがストレスになって身体に悪影響を及ぼす可能性もあります。
気にしないようにするという方法もありますが、影響が気になる場合は医師や薬剤師に相談し、どのような可能性があるのか把握することもおすすめです。
記事を監修した産婦人科医師

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