アトピー性皮膚炎にも効果あり!?ワセリンの効能と使い方に注目

理化学研究所が新たな効能を発表したことで、改めて注目を集めているのが「ワセリン」です。 そこで、ワセリンとはどんなものなのか、どんな効能や副作用が考えられるのかなどを詳しく紹介。 ワセリンの種類やスキンケアでの活用方法も見逃せません!
健康

ワセリンとは

ワセリンが最初に作られたのは1870年代のアメリカ。
当時は、擦り傷や火傷などに効く万能薬として使われていました。
そもそもワセリンは、石油を精製して作られた皮膚の保護剤です。
鉱物系のものに対して良くないイメージを持っている人もいますが、石油は大昔に存在していた有機物が長い年月をかけて変化した姿。
つまり、化学物質を含まない100%天然由来の成分なのです。
世界中の医療現場でも幅広く使われている他、リップクリームなどのスキンケア用品にも配合されています。
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ワセリンの特徴と効果

ワセリンは、皮膚に対して何も行わないという特徴をもっています。
塗っても皮膚の上に乗っているだけで、ほとんど浸透することがなく吸収もしません。
発売当初のアメリカで傷用の薬として人気があったのは、この特徴を上手に生かしていたからです。
バリア機能
皮膚の角質層には内部を保護するためのバリア機能が備わっていますが、いつも万全な状態とは限りません。
すり傷や切り傷はもちろん、皮膚が乾燥気味になってもバリア機能が低下してしまいます。
ワセリンが傷や肌荒れに効くとされているのは、バリア機能の再生を助ける効果があるからです。
薄く塗るだけで皮膚の表面にラップをしたようにしっかり保護できるので、外からの刺激を防ぎながら肌の再生力を高めます。
ワセリンが持っているのは「何も与えず何も吸収しない」プラスマイナスゼロの効果。
浸透しないので赤ちゃんにも使えるほど肌にやさしく、皮膚の内側にある成分はきちんと守ります。

アトピー性皮膚炎への効果

2016年4月26日、ワセリンがアトピー性皮膚炎の予防に役立つ可能性が高いという論文が発表されました。
まだマウス実験の段階ですが、アトピー性皮膚炎でダメージを受けている箇所にワセリンを塗り続けたところ、皮膚のバリア機能が改善され長期に渡り発症を防いだそうです。
人でも似たような仕組みがあるので、アトピー性皮膚炎発症前の予防につながる可能性も期待されています。

アトピー性皮膚炎の症状を緩和させるためには、できるだけ刺激の少ない保湿剤を使い皮膚のバリア機能を回復させることが大切です。
症状が悪化すると皮脂が足りなくなり保湿が追い付かなくなってしまいます。
ワセリンを薄く塗ると皮脂と同じような働きをしてくれるので、症状の改善につながっていくのです。

ワセリンの種類

黄色と白の違い
ワセリンの種類は、大きく分けて黄色と白色の2種類があります。
純度が高いほど肌にやさしく刺激が少ないので症状に合わせて使用してください。

黄色ワセリン

黄色ワセリンで最も有名なのはユニリーバ・ジャパンの「ヴァセリン」です。
1870年代から現代まで世界90か国以上で販売されています。
世界で最もポピュラーなブランドであるヴァセリンは、防腐剤無添加・無着色・無香料の肌にやさしい保湿剤です。
低価格ですが純度が低く酸化防止剤などの不純物が入っているため、アトピー性皮膚炎の人には向いていません。
健康な人の乾燥肌や肌荒れ対策に適したスキンケア商品といえます。

白色ワセリン

白色ワセリンは純度が高く、赤ちゃんの肌や敏感肌にも使うことができます。
皮膚の薄い顔や目の周りなど、全身の肌ケアに使いたいときはこちらがおすすめです。
日本漢方の白色ワセリンは医薬品に分類されていて不純物が少なく肌にやさしいので、アトピー性皮膚炎の人でも使うことができます。
病院の処方薬としても幅広く使われていますが、全てのアトピー性皮膚炎に有効だとは限りません。
通院中の人は担当医師に相談して適切な指導を受けてから使用してください。

ワセリンの中には、白色ワセリンの純度をさらに高めた製品もあります。
日本漢方のプロペトは、眼科用としても使えるほど純度が高いものです。
さらに高純度なのは日興リカのサンホワイトで、不純物を徹底的に除去しています。
普通の白色ワセリンが皮膚に合わない場合は、純度の高い製品を試してみると良いでしょう。
非常に安全性が高い製品ですが、通院中の人は担当医師に相談してから使用することをおすすめします。

ワセリンの副作用について

sワセリン副作用
ワセリンは皮膚に浸透することなく乗るだけなので、副作用の心配がほとんどありません。
ただし、敏感肌やアトピー性皮膚炎の人は黄色ワセリンでかぶれることがあるので注意してください。

デリケートな肌の人は、純度の高い白色ワセリンを選ぶようにしましょう。
昔のワセリンは純度が低く紫外線で酸化することもありましたが、現代のワセリンではその心配もほとんどありません。
肌にシミや黒ずみができる等の副作用は、微量に含まれている不純物によるものです。
純度が高いワセリンであれば、副作用を起こす確率はかなり低いとされています。

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ワセリンでのスキンケア方法

ワセリンは乾燥肌などの肌荒れ対策に使いやすいアイテムです。
簡単な使い方を覚えてスキンケアに取り入れてみましょう。

乾燥肌対策での使い方

スキンケア
ごく少量を手の上で温めてから気になる部分に薄く伸ばします。
ワセリンを厚塗りすると逆に肌を乾燥させてしまいますので、少し足りないくらいに塗るのが正しい使い方です。
乾燥がひどい場合は、化粧水などで保湿した後にワセリンを薄く伸ばしてください。
おすすめは、お風呂上りやシャワーの後など肌に水分が残っている状態で塗る方法です。
肌が水分を含んだ状態のままワセリンでフタをすると、潤いをきちんと閉じ込めてくれます。

唇ケア対策での使い方

リップケア
ワセリンをリップクリームのように使う方法もおすすめです。
市販のリップクリームは添加物などの不純物が多いですが、ワセリンは不純物が少ないので唇にやさしく安全にケアできます。

唇の荒れがひどい場合は、ワセリンとはちみつの唇パックが効果的です。
ワセリンとはちみつを1:1の割合で混ぜてから唇にたっぷり塗り込み、上からラップで覆います。
後は、5分~10分ほど置いてからラップを剥がし、塗ったものを軽く拭き取って終了です。

 

記事を書いた人

syufeel編集部
主婦の『変わりたい』を叶える情報メディア、syufeel編集部です。
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