花粉症で肌荒れに!原因と対策をスキンケアのプロが教えます!

皆さん、こんにちは。
花粉症に悩んでいる人にとっては、1年で最も憂鬱になる季節がやってきました。
花粉症は、鼻水・くしゃみ・目の痒みが代表的な症状ですが、肌への症状が現れる人もいます。
この記事では、花粉による肌トラブルの概要、予防法、対処法をお伝え致します。
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花粉による肌トラブルの概要
花粉によっておこる肌トラブルは、主に2種類あります。
花粉症皮膚炎
花粉の時期になると、なぜか顔の肌が敏感になり、カサつき・痒み・湿疹・発赤などの症状が現れる人がいます。
中には、普段何気なく使用している化粧品が沁みてヒリヒリするという人も…
皮膚が薄い目の周りから始まることが多いですが、ひどくなると頬や口周りにも広がります。
これらの症状は、『接触性皮膚炎』(何かの物に触れることで起こるかぶれ)に相当しますが、最近では、「花粉症皮膚炎」と呼ばれるようになりました。
花粉症皮膚炎の人の大部分は鼻や目などの症状も同時に出る方が多いですが、まれに皮膚だけ症状が出る人もいるようです。
元々アレルギー体質ではないのに、花粉の時期にだけアレルギー反応がでる人が多いというのも大きな特徴です。
発症する人としない人の体質メカニズムは、定かではありません。
花粉症二次被害
花粉症の人は、マスクとティッシュは欠かせない存在ですね。
マスクと肌との慢性的な摩擦による肌荒れ、鼻水を頻繁にティッシュで拭くことによる鼻下(口上)の肌荒れが挙げられます。
これらは摩擦や拭き取るなどの動作を短時間に繰り返すことが原因で、バリア機能と呼ばれる肌を刺激から守る働きが低下するためです。
またマスクで肌を覆う事で蒸れて雑菌が増殖しやすく、吹き出物やニキビの悪化なども考えられます。
これらは花粉症の二次被害とも呼べる事例です。
花粉による肌トラブルを予防するには
花粉症皮膚炎の予防法
とにかく、花粉を出来るだけ浴びない事に尽きます。
マスクに加えてサングラスを着用し肌を保護したほうが良いでしょう。
そして盲点となっているのが髪の毛です。
髪の毛に付いた花粉が動きと共に落ちてしまい肌に付着し、症状を誘発します。
外出時には帽子を着用することをお勧めします。
かぶる時のポイントは帽子の外に髪の毛を出さないようにくるんで入れ、外気にさらされないようにしましょう。
帰宅後は早目にシャワーを浴び、その日使用した服は寝室に持ち込まないようにします。
また、花粉の季節は布団を干すのは避けて、コインランドリーかクリーニングを利用しましょう。
ご自分の症状が花粉症皮膚炎なのかその他の皮膚疾患か不明な時は、皮膚科でアレルギー検査を受けて原因を突き止めることが大切です。
さらにスギ・ヒノキ・イネ・ブタクサなど、植物の種類によってそれぞれ花粉の飛散時期が異なるため、どの花粉に反応しているのかも重要なポイントになります。
昼間に花粉を浴びてすぐに反応が出るのではなく、夕方の帰宅後や翌朝に症状が出る人も大勢いらっしゃいます。
これは動きが多い日中は交感神経が活発に作用している為、症状が小康状態(一旦悪くなっていたものがやや回復して落ち着いている状態のこと)を保ち、動きが少ない就寝前や起床時に一気にアレルギー反応を起こすという症例です。
昨日は何ともなかったのに、朝起きたら鼻水やくしゃみが出るのはそのためです。
マスクやティッシュによる肌荒れの予防法
花粉症の人には必要不可欠なアイテムであると同時に、マスクやティッシュで肌荒れを起こす方は花粉症状と肌状況のバランスを見極めることが大切です。
マスクをすると肌の調子が悪くなるが、くしゃみはなくムズムズする程度ならばマスクは必要ないでしょう。
くしゃみがひどく、マスクが手放せない人は花粉の季節が過ぎるのを待つしか根本的な解決策がありません。
ただ、全く予防法がないかと言うとそうでもありません。
顔に密着するタイプのマスクよりも、立体感のあるマスクの方が肌に接触する面積が少なくなりトラブルのリスクを減らせます。
加えて肌とマスクの接触する部分周辺に、保湿専用のこってりとしたクリームを塗布すると潤滑油代わりになり摩擦を軽減できます。
4時間置きくらいに塗り直せば効果的です。
鼻水を除去する際は擦って拭き取るのではなく、優しく押さえるようにして吸い取ると肌荒れが軽度で済みます。
花粉時期に使用するティッシュは、柔らかくてしっとりとしたものを選びましょう。
マスクの蒸れによる吹き出物やニキビの悪化を防ぐには、室内に居る時はマスクをコマメに取り外し肌の換気を促すことです。
使い捨てタイプのマイクは毎日新しいものに取り替え、清潔感を保ちましょう。
花粉による肌トラブルが現れてしまった場合の対処法
花粉症皮膚炎の対処法
日常生活や仕事に支障を来たすようであれば、早目に皮膚科を受診して下さい。
医師より処方していただいた塗り薬や飲み薬の服用を続けながら、花粉の飛散が治まるのを待ちましょう。
また、花粉症皮膚炎を起こしている肌は敏感になっているため、多種類の化粧品を併用することは避けるべきです。
皮膚というのは、複雑な化学構造になっているものほどかぶれやすいという特徴があるため、できるならば成分構成が単純なワセリン(薬局で手に入ります)のみを薄く塗る程度がベターです。
痒みを伴う場合
できるだけ掻かないようにして下さい。
皆さんもご経験があると思いますが、虫刺されや湿疹は一度掻くとどんどん痒みが増していき、掻かないといられなくなります。
これは掻くことで余計に神経が敏感になり、負の連鎖反応が起こるためです。
痒みは我慢できない皮膚感覚の一つなので、軽く叩いたりして紛らわす工夫が必要です。
メイクアップ化粧品
肌への負担が少ないルースパウダー(粉白粉)か、パウダーファンデーションにしましょう。
リキッドやクリームタイプのファンデーションは、界面活性剤や防腐剤などの添加物が多く配合されているため、皮膚炎を起こしている肌には不向きです。
マスクやティッシュによる肌荒れの対処法
付ける化粧品は、バリア機能(肌を刺激から守る働き)をサポートする保湿成分(セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲン・ナイアシンアミドなど)が配合された美容液やクリームが良いです。
なるべく成分内容がシンプルで、サラッとしたタイプのものがベストです。
肌荒れを起こしている部位は、複数の化粧品をあれこれ付けすぎないこと。
症状がひどい場合は化粧品の使用を避けて、肌当たりの優しいワセリンを薄く塗布しましょう。
吹き出物やニキビが悪化した場合は、朝晩の洗顔で雑菌や汚れを適度にリセットすることです。
洗顔代わりにウェットティッシュやデオドラントシートを活用する人がおられますが、防カビ剤が含まれていることが多いため、荒れた顔肌にはお勧めできません。
洗顔後にはビタミンC誘導体(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na・3-O-エチルアスコルビン酸・リン酸アスコルビルMg・アスコルビルリン酸Naなど)入りの化粧水を、積極的に取り入れましょう。
症状が悪化の一途を辿っている場合は耳鼻科や市販の鼻炎薬の常用で原因の元を緩和し、マスクやティッシュの稼働率を下げる必要があります。
冬に起こる手荒れはハンドクリームなどで症状を緩和することができても、最終的には春にならないと自然に治まることはありません。
それと一緒でマスクやティッシュによる肌荒れや吹き出物やニキビの悪化は、花粉の季節が終わるまではイタチごっこだと心得ましょう。
その日の花粉症状に応じて肌の調子も違うため、一進一退を繰り返すことが多いのです。
花粉症は人によって個人差があり、症状の内容や度合いも十人十色です。
いかに、ご自身の症状に則したケアを実践できるかが、軽度で済むのか重度に進行するのかの分かれ道になります。
花粉症に悩む多くの人達が、少しでも快適な春の生活を送れるよう願ってやみません。
記事を書いた人

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