【住宅ローン申し込みの条件】解説!使える・使えないの具体例

難しい住宅ローン選びに悩んでいませんか?金利タイプや金融機関別に、自分に合ったプランの選び方の基本をファイナンシャルプランナーがご紹介します!
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小山智子 (こやま ともこ)
不動産ファイナンシャルプランナー

「家を買おう!」と決めたら「住宅ローン」について誰でも考えると思います。

今回は、住宅ローンとは「誰が」「どんなことに」使えるローンなのか・・という基礎知識をお伝えします。
住宅ローンの基本を知ることであなたも自分で判断し納得して住宅ローンを選ぶことができるようになります。

住宅ローンを使える人は?

家並み
条件1:自分が住む家を・・

  1. 買う(新築・中古)
  2. 増築する
  3. いま利用している住宅ローンを別の金融機関の住宅ローンに借り換える(「借換え」と言います)

条件2:自分が住まなくても・・

  1. 両親が住む
  2. セカンドハウス(条件がある場合があります)

この場合は住宅ローンの利用ができます。

住宅ローンが使えない!?

ストップ・若い女性
条件3:自分のものだけど・・

  1. 土地だけの購入(ただし一定の条件を満たす時は借入れできます)
  2. 賃貸用の家(一戸建て・マンション)の購入

・・この場合は住宅ローンの利用はできません。

以上のように住宅ローンは家を「購入」「増築」「借換え」する人が利用できるローンです。
そして、この住宅ローンを利用するためには「金融機関の審査」が必要になります。

住宅ローンの審査とは?

住宅ローンは20年30年と大きな金額を長期にかけて返済するので、その間には病気・死亡・返済不能など、いろいろなリスクが考えらます。
金融機関はこれらの予想できそうなリスクに関して、借りた方が返済できない可能性はどのくらいあるかというリスクを調査します。
これが住宅ローンの審査です。
ローンを利用するためにはまず基本的な条件をクリアすることが条件となります。

では、ある金融機関のローン条件の一例を見てみましょう。

健康状態

健康保険証
「団体信用生命保険」(通称:団信)へ加入する。

健康って?

団信とは借入者が住宅ローンの返済途中で死亡などの場合、借入者に代わって生命保険会社が残った住宅ローンを支払ってくれます。
この保険に加入できる=健康 という条件があり、借入者の「健康」が重要になるのです。
加入できなくても借入できる場合もありますが、健康な方が選択肢が増えるので健康にも十分気をつけたほうがいいですね。

年齢

住宅ローンを借入る時の年齢の条件

  • 満20歳以上 ~ 満65歳以下
  • 住宅ローンの最終返済時の年齢が満80歳以下

45歳がローン年齢のリミット

仮に80歳までの住宅ローンが利用できたとして、返済期間35年ですと、借入の年齢は45歳になります。
計算上は可能でも、はたしてそれが返済可能なプランかどうか話は別です。
仕事はいつまでできるのか、繰上げ返済は可能なのか、様々なことを考慮する必要があります。

年収

お金と計算機
前年度税込年収が200万円以上
安定した収入がない、専業主婦(無収入)、定職がないなどの場合、借入ることはできません。

税込年収

所得税や社会保険料などを引かれる前の収入のこと。
一般的に年収という場合はこの税込年収のことを言います。
サラリーマンの場合は源泉徴収票に「支払金額」、自営業などの場合は確定申告のときの「合計所得」という部分の金額です。

勤続年数

今の時代転職も珍しくないですよね。
しかし、勤務年数が3年以上を目安にローン審査が行われます。
金融機関によっては短い勤務年数でも借入可能ですが長ければ長い方が選択肢が増えます。

信用保証会社の保証

信用保証会社の保障を付けることです。

信用保証会社とは?

住宅ローンを借りるとき「保証料」というお金を払います。
団信も加入したのになんのための「信用保障」なのか?一体何を「保証」してくれるのか? 不思議ですよね。

これは銀行の「貸し倒れリスク」のために加入をします。それなら、連帯保証人でもいいでしょ!?と思うのですが、住宅ローンの場合は

  1. 借入をする人が個人
  2. 借入の金額が大きい
  3. 返済期間がとても長い

などの理由によって連帯保証人の代わりに信用保証会社の保証(信用保証)を最低条件としているのです。

※ほぼ全ての金融機関に共通して審査される条件です。

このように住宅ローンを利用するためにはいろいろな「条件」を満たしていることが必要条件になっています。

「条件」がほぼクリアされているのにローン審査が通らないこともあります。
よくある例として、過去に携帯電話の割賦料金の滞納があり審査が通らなかったというケースも多く聞きます。 

また、契約社員ですと住宅ローンは通りにくいと思われがちですが、「勤続年数が長い・収入が安定している・購入物件の20%以上の貯蓄がある・健康・ローンの滞納なし」このような場合はローン審査が通る可能性は高いのです。

ローン審査のポイント

住宅ローンの返済不能になるリスクはどのくらいあるかがローン審査のポイントです。

住宅ローン減税、融資金利、得するノウハウなどネットや本などたくさんありますが、表面的な数字やノウハウばかり気にする前に、条件について理解するべきことがあります。

  1. 住宅ローンを利用するということは自分にとってどういったことなのか
  2. (ライフプランを立てて一生のお金の流れをつかむことも一つの方法です)

  3. 金融機関の基本条件がクリアできているか?
  4. (自分の生活の棚卸にもなりますね)

  5. 具体的な条件は何か
  6. (給与の振込や公共料金の引き落とし口座設定などの条件がある場合もあり)

  7. 借りた後の条件はどうなのか
  8. (借り換えや繰り上げ返済の条件など)

住宅ローンの条件のポイントを知り一つ一つはっきりさせていくことで節約上手への近道となります。

住宅ローンの種類などについては後編でお伝えします。

記事を書いた人

不動産ファイナンシャルプランナー
小山智子 (こやま ともこ)
相続不動産のプロフェッショナル。女性が自分自身の力でお金についての知識を身に着けられるよう、本当に役立つ情報を発信中。
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