【来客を迎えるマナー】自宅の掃除やお茶出しのおもてなしのコツ

自宅にお招きしたお客様の基本的なおもてなし方法と、お見送り方法を知っていますか?
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自宅にお客様を招く時に気をつけること

一番大事なことはお客様が少しでも心地よく過ごせるよう心がけることです。

  • 掃除などの準備
  • 当日の出迎え
  • あいさつ
  • 茶菓子・食事のもてなし
  • 会話
  • 見送り

お客様をお迎えする準備からお帰りになるまでの流れにそって考えてみましょう。

玄関

見栄を張るのではなく、お客さまに心地よく過ごして頂くための掃除と心得ましょう。
特に玄関は迎えの場所ですから、このあと過ごす時間を期待できるような状態を演出したいですね。

日本には「清める」と言う言葉がありますが、まさに、清めるには掃除をしてきれいにするだけでなく、穢れを祓う意味が感じられます。
例えば水をたっぷり含ませたペーパータオルで、玄関のたたきを拭いておくのも気持ちがよいものです。

スリッパは、季節にあわせた清潔感のあるものを用意しましょう。
出迎え時はエプロンをはずします。

トイレ

トイレ
掃除がゆき届いているのはもちろんのこと、トイレットペーパーは使い途中のものでなく、新しいものを取り付けます。
洗面所のタオルは家族のものとは別にゲスト用を数枚用意し、使ったものを入れる籠のようなものを用意するとよいでしょう。

客間

住まいのクローズアップイメージ-リビングのテーブルイメージ[背景ボケ]
季節の室礼をして花があれば生けるといいですね。
造花やドライフラワーではなく、一輪の花でも生花が気を良くする演出です。
和室であれば座布団のカバーなどは取り替えて清潔であることが大切です。

あいさつ

玄関先での挨拶はほどほどにしてまずは、客間にお通します。
あいさつは、和室ならば座って、洋間ならば立って致します。

「ようこそお越し下さいました」のように、お越し頂いたことへの感謝の気持ちを込めて、あいさつのキャッチボールを致しましょう。
常套句(じょうとうく)のような言葉も使うことになりますが、心を込めて申しあげます。

心をこめて先語後礼(せんごごれい)

笑顔で相手の目を見て、言葉を先に述べ、後からお辞儀を致します。
これが正式なあいさつです。
「先語後礼(せんごごれい)」と言います。

あいさつが済み、お客様から手みやげを差し出されましたら「お気遣いを頂き恐縮です」「頂戴いたします」「ありがとうございます」などと丁寧にお礼の言葉を述べて受け取ります。

和室では、お客様は座布団を除けて挨拶を致しますので、ここで改めて座布団をおすすめします。
洋間では、改めて上座の席をおすすめします。
(上座は、わかりやすく言えば入り口から一番遠い所です)

あいさつはコミュニケーションのはじめの一歩です。
丁寧に、爽やかにいたしましょう。

茶菓

気候にあわせ熱いお茶か冷たいお茶を用意します。
お菓子はゲストの好みにあわせ用意します。

一服目は用意のお菓子を、二服目はゲストに断ってお持たせのお菓子を一緒に頂いても構いません。
招く時間によっては食事を共にすることを目的としている場合には、その旨を伝えておきます。

会話

お招きした場合は特に、その目的を達成させることが大事です。
そのための一番の「おもてなし」は「会話」です。
せっかくお越し下さったゲストに「楽しかった」と感じて頂けるような、言葉のキャッチボールができるとよいですね。

話題をわきまえて、親交を深めましょう。
我が家の自慢話は慎みましょう。
他人のうわさ話や、その場にいない人の話題は避けましょう。

見送り

相手が辞去するタイミングを逸していたら「今日は楽しかったですね」「お越し頂けてうれしかったです」「また、お会いしたいですね」などとさりげなく促します。

お招きした場合は玄関先でなく、なるべく庭先まで。
マンションならエレベーターホール、又はエントランスまで見送ります。

先方からの訪問の場合でも相手が目上の方であれば、同様になるべく遠くまで見送ります。
また遠方から見えた方には、駅まで、バス停までというように「別れを惜しむ」見送りも考えられます。

おもてなしの極意

部屋でくつろぐ女性
とても心地よい「おもてなし」を受けた時は心も軽く幸せな気分になります。
名残惜しくて、つい何度も振り返りたくなるものです。
そんな時いつまでも見送る姿に、さらにうれしさを感じるものではないでしょうか。

どうぞ姿が見えなくなるまで笑顔でお見送り下さいませ。
玄関先ならばカギをかける音をさせないように、エレベーターならば少し下の階まで降りたことを確認してから動くようにいたします。

おもてなしの極意は「余韻」です。
鳴り響く鐘の音のように、いつまでも心の中に響くようなもてなしを心がけたいものですね。

記事を書いた人

単なる型を覚えるだけのマナーではなく、マナーの真髄を学べる教育が評判。メディア出演の他、企業や学校等での研修実績も豊富
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