子供は熱中症になりやすい!?気をつけたい症状と対策をチェック

子供の熱中症が心配な方は必見! 乳児期・学童期以降の時期別注意点や、熱中症になってしまった時の段階別の具体的な症状例とその対処法を紹介します。 熱中症にならないための対策法をしっかりチェックして、子供を暑さから守りましょう。
健康
子供 熱中症

熱中症とは

高温や高湿度のもとで起こりやすい、様々な体調の変化のことです。
気分が悪いといった軽い症状から、病院へ救急で運ばれるほど重症化して死に至るケースもあります。

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熱中症が起こる原因は、体温調整機能の乱れによるもの。
本来人間の身体に備わっている体温を調節する自律神経機能が、高温多湿の環境に長時間いるとおかしくなってしまいます。
調節機能がうまく働かなくなると、大量の発汗による脱水症状や体温上昇による内蔵機能の低下などがおこり、それに伴うあらゆる症状が引き起こされるのです。

子供の熱中症に要注意

子供 熱中症

乳幼児

体温調節機能がまだまだ未熟であるため、体内に熱をためこみ体温があがりやすくなります。
真夏に対表温度よりも気温が高くなれば、体内から熱を逃がすどころか逆に吸収してしまうことも。
また、背が低ければ低いほど地面からの強烈な照り返しに近づくこととなり、大人と比べると2~3度高い温度にさらされている状態となります。
赤ちゃんは自ら暑さを訴えることはできませんし、幼児も自己管理ができないため汗だくであってもお構いなしで遊びに夢中になることがあります。
その結果、適切な着替えや水分補給ができずに熱中症に陥りやすいのです。

学童期以降

学校に通い出すと気をつけたいのが、体育やクラブ活動といった野外でのスポーツ活動。
炎天下での運動による大量の発汗や疲労が原因で熱中症になる、という事態は毎年のようにおこります。
特に中学、高校生以降の部活動はハードな内容が多くなり、忍耐力や体力がついてくることからギリギリまで我慢してしまい、指導者が気づくころにはすでに重症化していて倒れて救急車で病院に運ばれるケースが多いのです。
こうした野外でのスポーツだけでなく、遠足や登山、運動会といった行事でも熱中症になるリスクは充分に考えられます。

熱中症の症状と対処法

熱中症 症状

熱中症は、症状によって以下の3つの段階に分けられます。
時間がたてばたつほど症状は悪化するので、出来るだけ早い段階で気づいて対処することが何より大切です。

初期

症状

  • 呼吸が浅く顔が赤らんでいる
  • 口呼吸による唇の乾き
  • 生あくび
  • 37度ほどの微熱
  • ぼーっとしていて声をかけても反応が鈍い
  • 元気がない

対処法

すぐに日陰やエアコンの効いた部屋など風通しの良い涼しい場所へ移動させ、衣服をゆるめて脳に血液が行き届くよう頭を少し低くして寝かせてください。
水やお茶、スポーツ飲料などで水分補給をして、体調の回復を待ちます。

中期(熱疲労)

症状

  • 下痢
  • 頭痛と吐き気
  • 嘔吐
  • めまいや倦怠感
  • 手足の震え、しびれがある
  • 呼吸が早く動悸がする

対処法

熱中症による下痢は、塩分やミネラルが大量の発汗によって失われるために起こります。
ミネラル豊富な麦茶も良いですが、電解質系のポカリスエットなどのスポーツ飲料や、経口補水液OS-1がおすすめです。
吐き気がある場合は、無理に大量の水分をとると吐いてしまいかえって脱水症状が起きることもあります。
少しずつ水分を補給しつつ、病院へ連れていき点滴でしっかりと処置してもらいましょう。

重症(熱射病といわれる危険な状態)

症状

  • 高熱
  • 熱失神
  • 熱けいれん
  • 汗をかかなくなる
  • 顔面蒼白
  • 意識障害

対処法

重症の場合はすぐに救急車を呼び、病院で早急に治療をする必要があります。
待っている間の応急処置としては、とにかく体温を下げることが大切。
衣類を脱がせて濡れたタオルで身体をふくか、直接水を全身にかけて冷やします。
首筋や両脇、両足の付け根には太い血管が通っているので、ここを冷やせば全身の血液を冷やすことが出来るので体温低下に効果的です。
アイスノンや氷詰めのビニール袋がベストですが、無ければ冷えたペットボトルや缶ジュースでも代用できます。
身体を冷やすことは初期や中期でも大変効果的です。

熱中症にならないための6つの予防策

熱中症 予防リスト
①こまめな水分補給
熱中症予防に欠かせないのが水分補給です。
乳幼児に関しては、親が30分に一回はこまめに水分を与えてください。
外で活発に遊ぶ子どもや部活動に忙しい子どもには、必ず充分な量のお茶や水、スポーツドリンクを持たせて、しっかりと水分を取るように言い聞かせましょう。
水分と同時に気をつけたいのが塩分です。
汗には塩分が含まれているので、大量に発汗する夏場は積極的に塩分補給することが重要です。
塩分の高い梅干しや漬け物など、毎日の食事に取り入れて補給していくのがおすすめ。
しっかりと塩分を摂取することで熱中症予防につながります。

②適切な服装と着替え
吸水性や速乾性の高い衣類を着せることで、体温が上昇しにくくなります。
そして汗をかいたあとは必ず着替えをさせましょう。
特に乳幼児の場合は先に述べたように体温を上手くコントロールできないため、こまめな着替えは非常に大切です。
汗で濡れた衣類では引き続き出てくる汗を上手く吸収できず、通気性が悪くなり熱がこもってしまいます。
また、直射日光が頭を直撃しないように必ず帽子をかぶらせてください。

③子どもの様子をよく観察する
子どもは自分の症状に気づかないことが多いので、大人が見守って注意することが熱中症予防につながります。
汗だくになってはいないか、顔が赤らんでないかなど、子どもの様子をしっかりと観察しましょう。
元気がなくしんどそうにしている、ぼーっとしてうつろな表情をしている、という状態があればすぐに涼しい場所で休憩させてください。

熱中症 予防リスト2

④体調が悪い時は無理をしない
風邪気味、あるいは夏バテで食欲が無く体力が低下しているときは、無理に炎天下で活動するのは控えさせてください。
子どもは多少体調が悪くても外で遊びたがるものです。
普段以上に熱中症になりやすいコンディションの時は、家での遊びを提案するなどして外遊びは避けましょう。

⑤エアコンのつけ過ぎに注意
夏にかかせないエアコンに身体が慣れてしまうと、外に出た時の温度差で体調を崩す夏バテから熱中症につながりやすくなります。
窓を開けて風通しを良くし、扇風機や打ち水、アイス枕を使用するなど、出来るだけエアコンをつけずに済む時間を作るように工夫しましょう。

⑥室内での熱中症に注意
熱中症は屋外だけではなく、室内でも高温多湿であれば発生します。
蒸し暑さを我慢せずに適切にエアコンや除湿器を使用する、冷たい飲み物やアイスノンで身体を冷やすなど、室内でも暑さ対策をすることが大切です。
室温は28度以下、湿度は50%か60%に保つようにして、扇風機やサーキュレーターで空気の循環を良くすると快適に過ごせます。
また、夏場の車内は想像を絶する高温となるため、短時間であっても子どもを車内に置きざりにすることは絶対にやめましょう。

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正しい知識で熱中症対策を万全にしよう

夏はキャンプやプールなど、子どもにとっては楽しいことがもりだくさん。
その一方で、炎天下での外遊びは熱中症の不安と常に隣り合わせです。
病気では無いし大丈夫だろう、と軽く見ていてはとても危険です。
まずは予防対策をしっかりとして、万が一熱中症になっても周りの大人が慌てず速やかに対応することが子ども達を守る事につながります。
その為にも、本格的に夏がやってくる前に正しい知識で熱中症対策を万全にしておきましょう。

記事を書いた人

2児の母。子育てネタはもちろん、世の中の時事ネタにも敏感。「日常生活に関わる記事を届けたい」そんな気持ちで精進中のライターです。
子供 熱中症
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